瀬戸際シャープ・奥田隆司社長を直撃

鴻海との提携、資金繰りは大丈夫か

 

--鴻海側としては協業が先にある。協業して一定のシナジーが見えるのにはかなり時間がかかる。

だからどこにどういう着地点を見出すかというところのディスカッションが重要なんです。

銀行とは情報共有、資金繰りは心配していない

--今回の件、郭董事長がミーティングをせずに帰国してしまったことと8月中の鴻海との共同声明がなかったことに関して主力行の反応は。

逐次、銀行と情報を共有している。とくに問題はないと思う。つねに連携をとっている。

--テリー会長が帰ったと聞いて、奥田社長は「何かあったのか」と思ったとおっしゃった。そのときの感情は失望だったのか、怒りだったのか。

失望はないですよね。なんとか継続ミーティングができなかたっかという思いですよね。

--何か粗相があったのではないかという不安はなかったか。郭董事長が怒って帰ったかもしれないわけだが。

怒っていたのなら、もっと向こうで、わあっと言っているのと違いますか? そういうことは全然言っていませんよね。

--郭董事長が雲隠れしたのではいかという心配もなかったのか。

全然。そういうことを本当に心配するような関係では業務提携とか全然進みませんよね。違います?

--9月末の資金としてはどれくらい必要か。どれくらい外部調達の必要額は。

必要なキャッシュ額は銀行といろいろとお話ししている。額については、銀行との間の守秘義務があるので答えられない。

--8月末は(危機を)抜けたが、9月末の必要資金について銀行から支援を受ける合意ができているのか。

日々の資金繰りの大枠は銀行との間でお話し合いはしているし、必要キャッシュ額がどれくらいかもご説明している。

--9月末の資金繰りに関しては安心していいのか。

安心して銀行との間で話をしている。

--合意ができているとまではいえない。

そうです。

--資金繰りに関してだが、ここまでひっ迫する前に、間接金融にシフトしておきべきではなかったか。

格付け会社の格付けが下がるというふうな話を聞いていたので、もちろん踏みとどまってほしいと申し上げていたが、結果としてそういうふうになるだろうということを察して、CPの借り換えが難しいから、銀行からの融資ということで進めてきていた。

 従来以上に銀行との情報連携をうまく保つことがたいへん重要なので、意図的にそうした取り組みを強くしている。

--ここまでの資金ひっ迫をいつ察したのか。

私が社長就任してから、業績の下方修正をする(4月10日)前の段階ですね。これだけの下方修正をするなら格下げのリスクはあると。

在庫削減にはメド、中小型液晶再建が営業黒字のカギ

--今後の財務戦略としては、ふたたび直接金融から調達できるようにしていかなければならない。

業績を上げないとだめ。まず赤字の事業を止血する、それから成長ドライバーとしている中小型液晶の事業の部分を拡大していく、利益が上がる事業体に変えていく……。

 

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