瀬戸際シャープ・奥田隆司社長を直撃 鴻海との提携、資金繰りは大丈夫か

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--事務方でも出資の話をしていたのか。

亀山に来られている方は出資とかには関連していない人です。業務拡大、業務提携の話。出資に関する話ができるのは、トップマネジメントだけだ。

--亀山第一のラインを見て、シャープがアドバイスしてもらって助かることはあるのか。

亀山第一ですか。それはありませんね。

 亀山で作ったパネルを、中国のシャープの工場でモジュールにする。それ用にできたものを今度、鴻海さんの工場に入れる、この間に起こることについて。モジュールはシャープ側がコントロールしますから。

--30日の2~3時間のミーティングでは、出資についてはどこまで話が進んだのか。

われわれとしては買い取り条件の見直しをこういう形で考えていますよというお話をしました。

--それはシャープ側から従来の550円ではなくてこれくらいでといった提案をしたということか。鴻海側の反応は。

全体の協業の枠組みの中で、まずは出資の(株式の)買い取り金額の話をしようとしたが、結果的に時間切れで話があまり前に進まなかったが、とりあえず、シャープとしてはこういう買い取り条件、スキームでやりたいという提案をさせていただいた。

近いうちにトップ会談を実現したい

--奥田社長と郭董事長のコミュニケーション不足があるのではないか。

今回はそういうコミュニケーションを密にするために、いろいろ話しましょうねと、郭さんも言っていたし、私もそう思っていた。が、なかなかそういかなかった。せっかくのいい機会だったと思うのだが。

--近いうちにトップ会談をする予定はあるか。

われわれとしてできるだけ早くやりたいと思っている。ただし、今回、日本でこういう騒動が起こったので、日本ではないと思いますね。

--台湾でということか。

場所はたぶんそういうことになるかと思う。ただ、あの方(郭董事長)は大変に忙しい人で、世界中を飛び回っている方ですから、スケジュールがどういうふうにミートできるか。その意味では今回いいチャンスだったのですけれどね。

--まさにチャンスだった。シャープが待ちの姿勢だったように感じるが。奥田社長が郭董事長が宿泊している堺のホテルを訪れるとか、堺で御一行様を迎えてみせるとかできなかったのか。郭董事長と奥田社長が握手してみせるだけで、世間に良好な関係をアピールできたのではないか。

もともと日本と台湾の経済団体が主催をしている日本訪問ですから、シャープがしゃしゃり出てどうこうするというものではないという理解だ。ただ、そういう見方もあるんであれば、参考にさせてもらう必要があるかもしれないが、それがいいのかどうか…。

あのね、スケジュールが何回変わったことか。何回もスケジュールを見て、「ここ(の時間)だめか?」とかいう話もしている。

--ここまででいくつか確認をしておきたい。現在、シャープが置かれている状況を考えると、出資を含めた鴻海との関係は何を置いても重要だという認識で間違っていないか。

そうです。

--そのためにベストを尽くしたけれども、マスコミの邪魔も入り、スケジュール的に無理だったというのが総括か。

こっちがきちっとセットしないといけませんね。私、そうしたいと思っています。

--鴻海側の出資期限は来年3月末だが、シャープとしてはなるべく早期に出資を求めている。

そうですね。

 

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