「夫側の正月」を優先する時代は終わっている 昔はイヤでも「夫の実家で年末年始」だった

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あなたの息子さんたちは、お正月以外でもお正月でも、息子たちが顔を見せにこないことにあなたが寂しさを感じておられることを、全く気付いておられないのだと思いました。仕事と育児で忙しいということも有りましょうし、便りのないのが良い便りと考えているのかもしれません。

子供にとってはあなたはいつまでも元気な、空気のような存在なのです。このように親不孝の感覚や悪意はまったくないにもかかわらず、親に愛想がない既婚の息子たちが辿る道は、大雑把に分けて3通りあります。

嫁の出方次第で、実家との関係の大半が決まる

まず第一は、伴侶になった人かその親が賢明なケースです。この場合、いくら実の親子でも、そこまで顔を見せに行かないのはよくないことを、伴侶が息子を「教育」してくれるのです。そして夫婦で訪れることが出来なくとも、息子だけでも息子らしいことが出来るよう、仕向けてくれます。その積み重ねで、人並みの息子に成長するケースです。結婚することで、実の親にもさらに思いやりを示す人は多いです。

次は夫が自分の両親に対して気が利かないことを良いことに、妻が自分の実家にばかり関心を向け、夫の実家とは疎遠になっていくケースです。夫は、妻に従っておけば家内平和とばかりに妻の言いなりになるか妻の不機嫌が恐く、自分の親は自分が何をしても我慢してくれるか理解してくれていると、めでたく思いこみます。

あなたの息子さんたちのお嫁さんがこのケースに当てはまるかどうか判りませんが、結果としてはこのケースに入ります。時代の流れと仰いますが、一方の親にばかり寂しい思いをさせることまで、時代の流れには乗ってはいけません。

3つ目のパターンが、私が久田様ならこのように動くだろうというケースです。あなたは一度も「親の希望」を伝えず、この件に関する「教育」をしていません。

私の親戚で、「親が、若夫婦にその結婚後一年間に言う言葉は希望か要望、教育なのよ。それが実行されなくとも2年目からもその『希望や教育』を繰り返せば、それはただの小言になるの」と言う人がいます。私も本当にその通りだと思います。

この家族では、息子たちへの「希望や教育」は、「言ってまでさせたくない」という理屈とは無縁で、一度は伝える方式です。親夫婦・息子夫婦それぞれが、失敗や反省を重ねながらも、いつも良い折り合い点や着地点を見つけ、絆を深めていきました。

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