確かに「時代の流れ」は変わりました。しかもこれは女性にとっては歓迎すべき流れです。女性にとって歓迎すべき流れなら、長い目でみれば男性にとっても歓迎すべき流れのはずです。
かといって久田様がこのまま黙って、寂しくお正月を過ごし続けることは、この流れとは別問題です。一方的に遠慮して、正月を一人で寂しく過ごしてはいけません。
昔の常識は確かに夫家族優先だった
昔は結婚すれば、お正月の初めは夫の実家で過ごし、お嫁さんの里帰りは必ずその後というのが常識でした。それより昔は同居家庭が多く、夫の親族の接待をすべて終えてからでないと里帰りできないお嫁さんが殆どでした。今でも結婚して最初のお正月は、夫の実家で過ごすべきだという家庭も、少なくありません。
これらは家制度が無くなってからでも長く、厳然とした風習として庶民の生活に浸透していました。そして私は、これらのどの時代も経験してきました。そんな私が、「夫婦のどちらの実家でお正月を過ごすかは、夫婦で決めること」という考え方や、実際妻方の実家で過ごす夫婦も珍しくなくなった「時代」の変化に気付いたときは、正直に言って少し驚きました。
そんな私でさえ、私たちの世代が経験してきた「夫側優先のお正月が当然」でなくなった風潮は、大歓迎です。むしろこの流れになるのが遅すぎました。結婚は二人平等だと憲法で保証されてからでも半世紀以上かかりましたが、感慨深いものがあります。
それはそうなのですがこのことが、お正月に夫側の実家には行かなくともよいということとは、まったく別問題です。
正月に、親が子供を待ちわびていることに気づかない鈍感な子供が多い
この期に及んでも、「お正月は夫側から始めるのが常識」と言い張る舅や姑、それに夫がいます。「そんなジョーシキなど聞いたことがない」と一歩も譲らない新妻の間で、最初の正月から揉めた話をよく聞きます。
親子関係もいろいろですが久田様の場合、あなたの我慢のお蔭と揉める間がないというのが実情ですが、特に親子や嫁姑で、もめているわけではありません。
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