女性活用、3つの「失敗パターン」への処方箋 大手の真似をしても成功するとは限らない
みなさん、こんにちは。女性活躍推進コンサルタントの清水レナです。
前回のコラムでは、女性社員に「辞めずに長く働いてもらう」ための支援と「積極的に管理職を目指してもらう」ための支援は、考え方も取り組み方もまったく違う、ということを解説させていただきました。
ただこれだけでは、「理屈はわかったけど、実際に取り組むのは難しそう……」と思われる方も多いことでしょう。そこで今回は、具体的なケーススタディを通じ、課題整理の方法や、その課題を解決するための具体的な取り組み例を紹介していきます。
「”細く長く”が勝ち組」と思われていない?
このように、女性に「優しい」制度が整っているのに女性管理職率が増えない会社でみられる課題は、主に「子どもを持つ女性に過剰な配慮がなされ、難易度の高い仕事に挑戦する機会が与えられないこと」「 細く長く働きたい人に配慮した制度が充実している一方、子育てと管理職を両立したい人に向けた支援制度がないこと」、そしてこれらの要因が重なった結果「女性社員の昇進意欲が乏しくなってしまったこと」でしょう。
女性社員が「細く長く」働き続けられる環境を整えるのは、決して悪いことではありません。ただ、「それこそがより多くのメリットを享受できる道だ」と社員に見えていると、あえて管理職を目指す気持ちも起きず、女性たちを昇進から遠ざける結果を招くと考えられます。
このような企業を、仮に「過保護型」と呼んでみましょう。「過保護型企業」が女性管理職率を上げるためには、どんな手を打つべきでしょうか?
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