女性活用、3つの「失敗パターン」への処方箋 大手の真似をしても成功するとは限らない
当たり前のことですが、機会を与えられないことには、男性だって女性だって、成長することはできないのです。このような企業が打つべき施策は山ほどありますので、順を追って説明していきます。
まず何よりも「管理する側」の意識改革を行っていくことから逃げてはいけません。女性を育成する立場にある中間管理職向けには、女性活躍推進の必要性を伝える研修や講演を行いましょう。
その際に最も重視すべきメッセージは、女性活躍推進が男性にとっても、会社にとっても、非常に大きいメリットを生むということ。これまでの記事で紹介してきたようなデータや理論も交え、会社の本気度をしっかり伝える。具体的な育成方法のトレーニングも必要ですね。
先進企業の真似だけではうまくいかない
もうひとつ重要なのは、女性の教育に投資を惜しまないことです。論理的思考、法務、会計、マーケティングなどのビジネススキル、そして部下育成、コーチングなどのヒューマンスキルまで、幅広い研修の機会を、社内外のリソースを使って受けられるようにしましょう。
幹部登用を前提として、女性社員を男性幹部の補佐役(アシスタントではなく、参謀的な意味合い)に抜擢するのも効果的です。会社の意思決定のプロセスや全社の業務を大局的に捉えるスキルを身につけることができますし、優秀な女性には、だんだんと責任感ややる気が芽生えるはずです。
女性管理職比率の引き上げは、非常に難易度の高いテーマ。しかも企業ごとに女性活用へのスタンスや取り組みのフェーズがまったく異なるため、思いつきのアイデアを試したり、先進企業の取り組みを真似したりする程度では、なかなか思い通りの結果が得られません。
まずは今回取り上げた3つのパターンをご参考に、自社の現状と課題を的確に把握してください。そのうえで、課題にあった適切な施策を行っていくことが重要なのです。
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