池田弘が語る人と組織の育て方(第1回)--目を見ればやる気がわかる

アルビレックス新潟の奇跡

 しかし、勉強ができて器用なタイプに限って、論理的にできない理由を並べるのがすごくうまいですね。チャレンジしているかどうかをチェックするのも私の責任の一つですが、そこはごまかされないようにしないといけません(笑)。

後ろ向きになっていたり、気持ちが切れてしまっている人間は、一度は責任者から外します。しかし、本人にまだチャレンジする気持ちさえあれば、他の部署に行っても、また挑戦することは可能です。どうしてもやりたいのであれば、いつでもプレゼンを歓迎しますから、扉はいつでも開いています。だから、うちでは再チャレンジのチャンスは山ほどありますよ。

--長い目で見れば、失敗も経験になるということですか?

失敗という概念はうちにはありません。本人が諦めなければ、それは経験になりますから、こんなに素晴らしいことはないと思います。しかし、人間は弱いので、中には精神的に折れてしまって途中で止めたり、どうしても実績を上げたくて本当のことが言えないというケースもあるでしょう。

プランを立ててもその通りにいかないというのは当たり前のことで、それを乗り越えることに価値があります。しかし、乗り越えられないから業績が悪いわけですよね。ならば、なぜ業績が悪かったのか、なぜ乗り越えられなかったのかということを、もう一度考えてみればいいのです。自分の立てたプランに無理があったり、見通しが甘かったり、感性が足りなかったのではないか。そういう反省を促します。

どんな業界であれ、自分がやろうとしているビジネスモデルに近い成功事例はたくさんありますし、他業種であってもある程度のベンチマークはあります。そこで、いったいなぜ自分が成功できないのか。反省して、それをよく考えてみるということが大切なんです。

いけだ・ひろむ
NSGグループ代表。学校法人新潟総合学園総長。日本ニュービジネス協議会連合会会長。1949年新潟市古町の愛宕神社・宮司の家に生まれる。国学院大学で神職を学び1977年に愛宕神社宮司となる。同年、新潟総合学園を開校。

(聞き手:フリーライター・小島知之、東洋経済HRオンライン編集長・田宮寛之)

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