私は先日、6人の学生さんとグループワークを行った際に、「自分が人にどのような印象を与えているか?」について聞いてみました。すると、そのうちの男子学生4人全員の答えは、「自分が人に与えている印象なんてこれまで一度も考えたことがない」というものでした。
女子学生も含めて最近の学生さんは、「印象」に対して無関心な人が増加しているように感じます。初対面の学生に、「周りの人からどんな人だと思われていますか?」という質問をすると、答えに窮してしまう方が私の感覚では7割程度もいるのは、驚くべきことです。
「感じがいいこと」は、例えば女性の化粧と似ている所があります。「面接を突破するために大切な要素である」ことを理解し、注意を傾け努力することにより、変えられるものであることをまずもって、知ってください。そして、「感じの良さ」を構成する自分の「姿勢」、「表情」、「視線」、「身振り・手振り」に注意を払い、もし自信が持てない場合には、今からでも自分の印象を向上させる取り組みを開始していただくことが大切だと思います。
LINEより「声」のほうが説得力あり
人と仕事をする際には、自分の意に反した人や、気の進まない人にも自分の意図した方向に動いてもらうことが欠かせません。そこで問われる力が「説得力」です。そして、「説得力」に欠かせないことの一つが「声」にあります。
私が日ごろ接している学生さんに聞いたところ、「あの先輩の言うことはよくわからないけど、説得力があるから従ってしまう」や、「彼の声を聞くだけで安心する」といったことは少なからず経験している人は多いのではないでしょうか。
他方で、最近の学生さんのコミュニケーションは、LINEやフェイスブック、メールでのやりとりが増え、電話や対面でのコミュニケーションが相対的に減少しているようです。私が接する学生に、「最近1週間で、友人との1対1のコミュニケーションのうち、①対面(表情と声)、②電話(声)、③LINEやメール(文章のみ)、それぞれの割合はどのぐらい?」と聞いたとすると、たぶん、1対2対7ぐらいの人が多いように思えます。
こうした現象は、LINEやスマホが普及したおよそ3年前から顕著になってきたと思います。実際に少し以前までは、携帯電話などを使った「②電話」でのコミュニケーションがもっと多かったのです。
声には「気持ち」が反映されます。具体的には「いや」といった文章表現では、どの程度「いや」なのかはわかりませんが、音声表現では「いや」の程度がわかります。また、声で「いや」と言われると、場合によっては逆に「好き」という感情も読み取れるかもしれません。
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