(第51回)中国金融業の動向は日本に大影響を及ぼす

(第51回)中国金融業の動向は日本に大影響を及ぼす

いかなる経済においても金融は重要だが、中国の場合、急速に成長してきた製造業と比べると、金融部門の遅れが目立つ。現在の金融システムをどう改革できるかは、今後の中国の経済発展パターンに大きな影響を与えるだろう。また、中国経済の規模の大きさと成長率の高さを考えれば、グローバルな業務展開を目指す日本の金融機関にとって、中国が将来戦略の中で重要な位置を占めることとなるから、中国の動向には大きな関心を持たざるをえない。

計画経済時代、企業が必要とする資金は財政部が無償で配分していた。したがって、金融機関の役割はごく限定的だった。1984年に大型商業銀行(中国工商銀行、中国建設銀行、中国銀行、中国農業銀行、交通銀行)を中心とする体制が確立され、90年代末の不良債権処理、2000年からの株式会社化を経て、現在に至っている。10年末の時点では、3769の金融法人が存在している。

中国の銀行システムの最大の特徴は、大型商業銀行の巨大さと、それが金融全体に占める比重の大きさである。図に見るように、大型商業銀行の資産総額は、中国金融業全体の49・2%を占める。純利益や従業員数で見ても、同程度の比重である。


政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • おとなたちには、わからない
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 日本資本主義の父 渋沢栄一とは何者か
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

東洋経済education×ICT