「小学校に入れば育児は楽になる」は大ウソ! 企業・地域・家庭・PTAに知ってほしいこと
うちの学童には保育園からのママ友やパパ友もいるので、学校との連携や何か改善が必要になれば、主体的に働きかけるのもいいかな、と考えています。
<家庭>母親だけ家事育児は、小学校では「無理ゲー」
「子供が小学校入ったら、仕事はもう無理」というお母さん方の話を聞いていると、「夫を当てにする」という選択肢がないことが多いように思います。
私も子供が小学校に上がってから「保育園」という場のありがたさをしみじみ感じたのですが、そもそも家事育児負担が「夫:0 妻:100」と母親に偏り過ぎているような家庭であっても、小学校入学前は、保育園が「バーチャル家族」として機能するぐらい、夫不在がちの共働きやシングルの家庭に最適化されているため、なんとかなっていたのでしょう。
その保育園がなくなり、かつ子供が幼児を卒業することで精神面や学業面でのフォローも必要になり、母親がはしごを外されたような状態になって、大きくバランスが崩れる……ということが、いわゆる「小1の壁」現象ではないでしょうか。
まだ「1年生」しか体験していないので、この時期の話で言うなら、父親が夏休みのお弁当づくりや、宿題を交代で見てやれるか、子供に人間関係のトラブルなどが起きたときに母親と一緒にフォローできるか、などがけっこう大きいような気がします。
私に関していうと、今は「小1の壁」の難しさをほぼ感じておらず、それは夫がかなり家庭シフトして、長男の精神的ケアから細かい家事までいろいろやってくれているからだろうと思っています(でもその分おカネは減ってるので、家計的には楽ではありませんけど……)。とくに、学業面のフォローは幼児期の「お世話」より荷が重く、夫も当事者意識を持って対峙してくれると「ふたりで悩めばいいんだ」と気持ちが軽くなります。
現実的には、フルタイムの父親が育児参加するにはまだまだ困難が多いのかもしれません。しかも、小学校はPTAや懇談会などが「母親の世界」ですから、保育園よりも父親が育児参加するハードルが高くなっているような気がします。
かといって、お母さんひとりが悩んでひとりで(退職……などを)決断する、ということがないよう、ご夫婦でいろいろシミュレーションしておくとよいかもしれません。そして、小学校の行事など母親たちの「女の園」で踏ん張るお父さんたちのことは、陰ながら応援したいな……と思う所存です。
<PTA> 専業主婦と共働き家庭で、共に運営する体制に
うちの小学校では、親同士の交流を深めるための会が開かれているのですが、数回あった全部が「平日昼間開催」だったことが、私は地味にショックでした。保育園の頃は、そういった集まりは基本的に土曜日だったので、どうして土曜日にできないんだろう? と思ってしまったのです……。
「小1の壁」とは、こういった「母親の世界(の暗黙のルール)」の中に身を置くことなのだな、と感じました。