「小学校に入れば育児は楽になる」は大ウソ! 企業・地域・家庭・PTAに知ってほしいこと

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企業には、何より「小学校に入れば子育てが格段に楽になる」という勘違いを改めてほしいな、と思います。

<企業> 勤務時間や休暇について柔軟な制度を

多くの企業では、今も「時短勤務(およびそれに準ずる子育て支援制度)の利用は小学校入学まで」というルールが敷かれているようですが、前回も書いたように「格段に楽になる」ことはなく、帰宅時間に関してはむしろ早める必要すらあります。

私の周囲のお母さんたちの話を聞くと、「小1の壁」の主たる悩みは、やはり「時間」に関することが多いようです。朝と夕方、子どもと同じタイミングで家を出たり、帰宅したりできるか? 子どもが小学校生活に慣れるまで、彼らの生活時間にある程度合わせた働き方ができるか?

父親が早朝に家を出る、祖父母が遠方に住んでいる、学童保育が学校や家から離れている、学童保育の閉所時間が早い、などの条件がいくつか重なると、仕事が続けられなくなる可能性が高くなります。

・朝、夕の勤務時間が固定でない(フレックス勤務等が導入されている)
全休以外にもうまく半休や時間休が取れるようになっている

 

というような制度がまずは必要ですし、きちんと機能させてほしいところです。

そのほかにも、

そもそも勤務時間あたりの給与ではなく、生産性を評価できるような評価システムがある
従業員を信用し、在宅勤務など柔軟な勤務スタイルを選べるようにしている
一時的に待遇を変えることがあっても、解雇はしないことで家庭の事情に対応できる

 

などの仕組みがあれば、「小1の壁」を起因とした従業員の退職を防ぐことができるのではと思います。

次ページでは、地域ではどうなのか?
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