「かわいそう」と言われても…肉になる運命だった白馬が20年無事故で繁華街を歩く訳—プロが明かす"馬を仕事にする"現実と覚悟

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白馬
決して容易ではない、馬と共に仕事をする現実とは?(画像:筆者撮影)

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福岡の街中を、白馬を連れて歩く男——「白馬に乗ったおじさま」こと貞松和彦さん(58歳)。TikTokの動画は1300万回再生を超え、絵本『サダさんと白い馬』も出版された。

小学5年生の時、結婚式で目にした馬車に魅せられ「俺、絶対これやる」と誓った少年は、30歳で馬車事業を立ち上げた。何度も倒れ、何度も立ち上がり、馬と生きて50年——前編ではそのライフストーリーを追った。
後編では、貞松さんの「仕事」に迫りたい。

なぜ臆病な動物である馬を連れて、街中を歩けるのか。なぜ「幸せ配達人」を20年以上続けてこられたのか。そこには、馬と生きるプロフェッショナルの流儀があった。



馬のプロフェッショナル

馬の世界は狭い。競馬、馬術、ウェスタン、観光——そのなかで、貞松さんの名前は広く知られている。

週末は結婚式場「ノートルダムマリノア」で、新郎新婦を馬車に乗せる。平日は幼稚園・保育園への訪問。企業PRで天神や博多の繁華街を馬と歩いたり、オープン記念などのパーティーやホテルのウェルカムホースとしての仕事もある。

公道を歩く白馬
ちなみに馬は軽車両扱いのため、自転車と同じ条件で公道を通ることができる。福岡市中央区天神にて(画像:貞松和彦)

主役は相棒の白馬・シュガーベル。以前は白馬が2頭いたが、1頭は欲しいというひとが現れ譲った。シュガーベルを欲しいというひともいるが、価格が到底合わないという。「どのくらい?」と尋ねると、「高いよ」と笑った。聞けば、納得の金額だった。2月には新しい馬を買いに行く予定だという。

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