「ランチ拒絶」でも「報連相」は完璧。上司が戸惑う、若手の"2つのコミュニケーション"の境界線

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「おや?」と思った松田さんは、その翌月、井川さんが「ああ、腹減ったぁ」と呟いたのを見て、三たびランチに誘ってみました。すると今度は、「ちょっと仕事のきりが悪くてあと30分くらい続けたいので、今日は遠慮します。すみません」という返事でした。

松田さんは「井川は俺のことを嫌っているのかな?」と思いましたが、仕事のうえではそういう気配はまったくありません。後日、別の職場メンバーから、「井川さんは松田さんのことを慕っていますが、無意味なコミュニケーションが大嫌いなようです」と教えられました。

かつて日本の職場では、中高年男性正社員を中心に濃密なコミュニケーションを取っていました。ところが近年、女性・非正規社員・外国人などが増えてメンバーが多様化し、働き方も多様化し、職場の余裕が失われ、コミュニケーションを深めるのが難しくなっています。

こうした状況を受けて、多くの企業が「コミュニケーションを深めよう」という掛け声の下、ワンオンワン・ミーティング、ランチ会などさまざまな施策を実施しています。

「コミュニケーション」は大きく分けて2種類ある

ところで、私たちは一口に「コミュニケーション」と言いますが、次の2種類に分けることができます。

手段型コミュニケーション

仕事を効果的・効率的に進める手段としてのコミュニケーション。会議、報連相、ワンオンワン・ミーティングなど

目的型コミュニケーション

それ自体を目的として楽しむコミュニケーション。飲み会、ランチ会、レクリエーション、社員旅行など

手段型コミュニケーションと目的型コミュニケーションを明確に区分する人もいれば、あまり区分せず、コミュニケーションと一括りする人もいます。また、「飲み会は仕事だ」と言う人がいる通り、2つの区分は人によって違います。

井川さんの場合、2つを明確に区分しているようです。手段型コミュニケーションは良好ですが、目的型コミュニケーションを嫌悪しています。

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