勢いに陰りが見え始めたのは90年代。バブル経済の崩壊に加え、自動車の普及が進むにつれ、駅前に大型店舗を構える大手スーパーの立地優位性が薄れていった。また、家電量販店やカジュアル衣料のユニクロ、家具のニトリなど、特定の商品分野に特化した専門店が郊外部を中心に勢力を拡大し、食料品の買い物をきっかけに好採算の衣料品などの「ついで買い」で稼ぐ総合スーパーのビジネスモデルはしだいに厳しくなっていった。
ヨーク・HDは、セブン&アイ・HDがコンビニ事業に経営資源を集中させる一環で24年に設立され、ベインが買収した。最短で3年後の新規上場を目指しており、ファンド傘下でどのように再建を進めるか注目だ。
M&Aで巨大化が進むイオン
対照的に、M&Aを駆使した拡大路線を突き進むのがイオンだ。
近年では、イオンは22年に中四国最大手のフジを子会社化し、イオン傘下のマックスバリュ西日本と経営統合。23年にはいなげやを買収し、イオン傘下のユナイテッド・スーパーマーケット・HDと統合させるなどした結果、25年2月期には初めて連結売上高が10兆円を超えた。
イオンはこれまでも、M&Aを経営戦略の主軸に据え、企業規模や展開地域を拡大してきた経緯がある。とくに00年代以降、経営不振に陥ったダイエーをはじめ、マイカルやカルフール・ジャパンなど総合スーパーの同業大手を次々と買収。首都圏で勢力を伸ばしていたカスミ、ダイエーグループのマルエツなど中堅の食品スーパーも傘下に収めた(下図)。



















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