「新卒1年目に年収1500万円を提示」、水面下の新卒採用で"非公開"に広がる異例の求人。年収400万円台では選ばれない「ヘッドハンティング」事情

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また、クローズドに職種別・コース別採用をしたり、配属先を確約する枠を設ける事例もある。こうしたポジション別採用と連動して、個別の評価に応じて報酬を決定する「オファー制」を導入する企業も少なくない。いずれも中途採用では一般的な手法だが、新卒採用においてもオファー制が広まっていることは特筆すべきだろう。

マイナビキャリアリサーチLabの調査によれば、26年卒の平均初任給は月収22.5万円、年収換算では賞与を合わせて300万円から350万円の範囲内と計算できる。一方で、新卒人材紹介サービス「外資就活エージェント」が保有する求人は、400万円から最大1500万円の範囲だ。

実は、サービスの立ち上げ当初(25年2月)、ボリュームゾーンとして想定していたのは「年収400万円台」の求人だった。しかしいざサービスを始めると、年収600万円クラスの求人、すなわち「特定のスキルや専門性を求め、それに見合う相応の待遇を提示して優秀な人材を確保したい」という問い合わせが続出したのだ。ここで初めて、市場に埋もれていた真のニーズに気づかされた。

驚くべきは、非公開の求人には年収1000万円を上回る求人も実在することだ。なお、これは外資就活エージェントを利用する企業の8割が日系企業である中での実態だ。業界としてはコンサルティング・金融・IT・モビリティ・消費財メーカー・IPビジネス、職種では営業やマーケター・M&A(合併・買収)アドバイザー・株式アナリスト・AIエンジニアにおいてこうした求人が目立つ。

現在、外資就活エージェントでは「600万円以上」の求人に対しては着実に入社が決定しており、採用企業側の満足度も極めて高い。これは「学生」という属性ながら、そのスキルや専門性が企業の高度な要求水準に十分かなっている証拠である。

一方で、年収400万円台の求人は内定承諾に至らない傾向が顕著だ。理由は、従来の就職ナビサイト等に掲載されている求人と待遇や仕事内容が酷似しており、差別化がなされていないからだろう。人材紹介エージェントを介する必然性がないため、人材紹介の「バリュー」も発揮されていないというわけだ。

では、企業がどのように新卒人材紹介を活用しているのか、実際の声を紹介しよう。

高い報酬に値する、希少な学生と出会える環境

日系SIer:

「総合職の中に、グローバル展開を加速させる人材枠を内部で設けている。自社の採用ブランドとギャップがあるため認知されてこなかったが、エージェントが入ることで、認知を広げることができた」

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