「新卒1年目に年収1500万円を提示」、水面下の新卒採用で"非公開"に広がる異例の求人。年収400万円台では選ばれない「ヘッドハンティング」事情

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これまで新卒人材紹介といえば、「就活が思うように進まない学生」と「採用数の充足に苦戦する企業」をつなぐマッチングが主流だった。00年代に普及し始めた当初は、就職ナビサイトで母集団を形成できなかった企業が、採用の不足分を埋めるための「セーフティネット」として利用する側面が強かったからだ。

しかし昨今の新卒人材紹介は、「新卒ヘッドハンティング」とも言える攻めの手法へと変貌している。紹介される求人も、高収入求人や職種限定求人、一般には公開されない非公開求人など、ターゲットを絞った質の高い内容が目立つようになった。こうした変化の背景には、企業における3つの採用課題が横たわっている。

【1】中途採用市場における競争激化

報酬や採用手数料が高騰し続け、経験者採用による欠員補充や組織拡大が困難になっている。その結果、企業は新卒人材に対して早期に戦力となることを期待するようになり、ポテンシャル重視から即戦力並みの質の追求へとニーズがシフトしている。

【2】新卒の超売り手市場

新卒自体が激しい売り手市場であり、優秀な人材の競争率が非常に高い。国内の同業他社だけでなく、グローバル基準の報酬を提示する外資系企業や、圧倒的な成長環境で惹きつけるベンチャーとの「全産業を跨いだ人材争奪戦」が常態化している。従来の「待ち」の姿勢では、トップ層の学生との接触機会すら確保できないのが実情だ。

【3】長らく続いた新卒一括採用の崩壊

職種別採用や初任給の引き上げ競争が加速している。採用形態の多様化や待遇面の改善が相次ぐ中で、学生に対して、自社の変化や優位性を的確に届ける必要性がますます高まっている。

こうした動きの結果、新卒採用における「求める人物像」と「募集要項」はともに高度化し、複雑さを増している。この変化を背景に、学生のプロフィール情報を見て企業側からスカウトする「ダイレクトリクルーティング」や「逆求人イベント」を利用する企業が増加傾向にあると同時に、企業の意図や情報を正確にそしゃくしてターゲットの学生に届けられるエージェントの存在も重要になっている。

新卒人材紹介のみの「非公開」求人

新卒人材紹介を利用する企業の特徴としては、「人材紹介限定」の非公開求人を活用することが挙げられる。伝統的な新卒一括採用との兼ね合いや、要件が高いため見極めに労力がかかることなどから、ニーズに当てはまる学生だけをエージェントに推薦してもらうことがメリットになるからだ。

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