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「大人のキャリア迷子」を救う意外な方法――なぜ今、大企業が「高校生の進路指導」を社員研修に導入するのか?

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  • 山本 尚毅 日本総合研究所創発戦略センター所属
  • 山口 大輔 河合塾学校教育サポート本部学校事業推進部部長
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このように、「ミライの選択」をキャリア研修に導入する例が増えてきているが、いわゆる「サードプレイス」でも導入事例がある。群馬県高崎市にある私設図書館「たかさき書斎」で行われた朝活イベントだ。

イベント当日は、会社員、フリーランス、学生など多様な立場の人が集まり、それぞれの「迷い」をマップにして持ち寄り、「これからの人生の進路をどうすべきか」について意見を交わし合った。

このイベントで、興味深かったのは、「他者の視点」がカギになるという点だ。自分では「評価が低い(×)」と思っていた選択肢が、まったく違う背景を持つ他者から見ると「魅力的(◎)」に見えることがあったりする。

「転石苔を生ぜず(A rolling stone gathers no moss)」ということわざがある。イギリスでは「職を転々とする人は大成しない」という否定的な意味だが、アメリカでは「活発に動く人は古びない」という肯定的な意味になる。自分の迷いを外に出し(外在化)、他者という鏡に映すことで、自分の価値観の「偏り」に気づくことができる。それが、納得感のある決断への近道なのではないだろうか。

「迷ったときに立ち戻れる道具」を持つ

たかさき書斎の主宰者は、「VUCAの時代において、キャリアとは一度決めて終わるものではなく、その都度、設計し直していくプロセスだと考える。高校生の進路選択も、大人のキャリア選択も、本質的には同じ意思決定。人は誰でも、やりたいこと(WILL)、できること(CAN)、求められること(MUST)の間で迷う。

その迷いを放置せず、言葉にし、構造として捉え直すことで、はじめて自分なりの判断基準が見えてくる。重要なのは、最初から正解を選ぶことではなく、迷いながらでも、自分で決め、選び直せる状態にあること。人生の操縦桿を握るとは、そうしたキャリアオーナーシップを持つこと」と語る。キャリア自律とは、立派な目標を持つことではない。

迷ったときに立ち戻れる道具=フレームワークを持っていることだ。それは受験、就活、転職、あるいはセカンドキャリアといった人生の岐路で納得解を出すための共通のカギであるように思う。

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