「大人のキャリア迷子」を救う意外な方法――なぜ今、大企業が「高校生の進路指導」を社員研修に導入するのか?

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人生に必要な決め方はすべて「進路選択」で学べる
大人が「高校生の決め方」を学ぶことは「迷いを可視化する効用がある」という。研修を受けた管理職層からは、自身の意思決定を整理するプロセスとして有効だったという声が多く聞かれた(写真:viktorbond/PIXTA)
「キャリア自律」という言葉が企業の現場で飛び交うようになって久しい。会社に依存せず、自らのキャリアを主体的に切り拓くことが求められる時代だ。しかし、現場のビジネスパーソンからは、こんなため息が聞こえてくる。「やりたいことなんて急に言われても無い」「今の仕事で手一杯で、将来のことまで考えられない」……。
そんな中、河合塾が高校生向けに開発した意思決定プログラム「ミライの選択」が注目を集めている。カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)といった大企業や、ミドルシニア向けのリカレント教育の現場で、社員向けの研修に導入されているのだ。
「ミライの選択」の開発者であり、『人生に必要な決め方はすべて「進路選択」で学べる』を上市した山本尚毅氏らは、大人が「高校生の決め方」を学ぶことは「迷いを可視化する効用がある」という。

CCCが試験導入した「全世代型」キャリア研修の中身

人生で必要な決め方はすべて「進路選択」で学べる: 進路決定のための「意思決定」入門
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TSUTAYAや蔦屋書店などで知られるCCCでは、社員のキャリア自律を支援するため、2025年に新たな研修トライアルを実施した。既存のキャリア施策では拾いきれない、「考え始める前段階」にある社員へのアプローチを補完する試みとして、外部で培われた意思決定支援の知見を取り入れた。それが、高校生向けに開発されたメソッドを用いた「迷いどころマップ作成講座」である。

この講座のもとになっているのが、私たちがつくった「ミライの選択」だ。開発者として、実際に研修を企画・担当したCCCの人事担当者に狙いを聞いた。

導入の背景には、世代ごとに異なる切実な課題があった。 20代・30代の若手層は、SNSなどで他者のキラキラしたキャリアを目にし、「自分はこのままでいいのか」という漠然とした焦りを抱えている。

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