「たった2つの質問」で日常のミスは劇的に減る。仕事や家庭の失敗を4エリアに分類し、"根性論抜き"で再発を防ぐ「失敗マップ」の威力

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<想定される会話>

あなた:お母さん、ちょっとお願いがあるんだけど。

失敗マップのすすめ 2つの質問に答えるだけで「ミスしない・させない」を仕組み化できる新ツール!
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母親:どうしたの?

あなた:毎朝、見送ってくれるのはとてもありがたいんだけど、私が出て行った後、鍵をかけようとするでしょう? あれ、やってほしくないなあって思ってて。

母親:どうして?  最近物騒だし、鍵をかけないわけにはいかないでしょう。

あなた:自分がやるから、お母さんは鍵をかけなくていいんだよ。

母親:うーん、なんか納得がいかないわね。

あなた:じゃあさ、失敗マップっていうツールがあるから、それを使ってどういうことが起きるのか、説明させてよ。そしたら、お母さんも納得できるかもしれないでしょう?

母親:まあ……やるだけなら……。

(失敗マップの使い方の説明を終える)

あなた:ちょっとコンビニに行くときとかに私が鍵を忘れたまま出かけたとするでしょう。それで、お母さんが鍵を閉めたあとに掃除機をかけ出して一切音が聞こえない状態になったとしよう。これは第3エリアにプロットされるね。

母親:なんで?

あなた:だって、出かけるのって1日に複数回やる可能性が高いし、お母さんと私が関わっているから2人作業でしょ? で、失敗マップが載っている本のTipsを見ると「その場でトリガーを設定する」ってある。だから私は自分が鍵を持っているかの点検も兼ねて、自分で鍵を閉めて出かけたいんだよね。

母親:別に私が内側から閉めても、鍵を持っているかを確認すればいいんじゃない? 私が家にいれば開けてあげることもできるし。

あなた:そうよね。でも、これまで、鍵を忘れないようにと思っていたのにやっぱり改善できてないし、もし何か理由があって、私が帰ってくるのが遅くなったら? 夜だったらお母さんは寝てしまって私が入れないかもしれないじゃない。

母親:鍵を私が閉めないことがトリガーになるのね。わかったわ。それでやってみましょう。

失敗マップを使って考察モードに移行する

普段なら聞き流してしまうような家族間の会話に失敗マップを持ちだすことによって少しフォーマル感が生まれ、キチンと話し合おうという空気が醸し出されます。そして、ちょっと言いにくいなと思っていたけれども本当は言いたかったことを、しっかり伝えることができました。

失敗してしまったとき、反省モードからうまく抜け出して、考察モードに移行するために失敗マップが役に立つこと、そして今の人間と機械との共存社会で、人間に重い負担をかけている部分が少しずつ減っていくことを切に望みます。

飯野 謙次 スタンフォード大学工学博士/失敗学会副会長

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いいの けんじ / Kenji Iino

1959年大阪市生まれ、2歳の時に家族でオーストラリアに渡り、5年過ごす。日本に帰ってからは高校を卒業するまで三重県で暮らし、大学進学とともに家族で東京に移転。大学院を修了すると、ゼネラル・エレクトリック(GE)社入社。半年間スイスでの現場研修を経てカリフォルニア州サンノゼ市に単身で渡る。GEで4年間勤めた後、退職。スタンフォード大学の米国エネルギー省奨学生となって3年半で機械工学および情報工学博士号取得。複数の現地企業で勤めた後、サイドローズエルピー設立。現在もゼネラルパートナーを務める。アメリカで25年在住後、東京に帰国。2002年の NPO失敗学会設立で活躍、現在副会長・事務局長として運営に当たる。2010年より複数の大学院で創造設計、論文執筆、発表用英語を教える。2009年より東京大学工学部技術系職員、2019年より同大学環境安全研究センター特任研究員を務める。2024年に合同会社いいのや開発を設立、代表社員となる。

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