たとえば、相手に好意を持っているけれど、なぜ好きかといえば、「自分にとって好ましい」からです。
しかし、その好ましさには、多くの場合、「相手も自分をよく思ってくれているだろうから」という勝手なイメージが含まれています。
そのイメージが「当たり前」になり、さらに自分の期待を相手に投影していくと、いつの間にか「こうあるべきだ」「こうでなければならない」という幻想が出来上がります。
それが裏切られたときに思わず口にする言葉、それが、「信じていたのに……」「許せない!」という言葉です。
●人はみんな変わっていく
いったい何を信じていたのかというと、自分が勝手につくり出したイメージなのです。そこには自己中心的な期待がたっぷり盛り込まれています。
相手は自分のイメージどおりの人ではありません。仮にかつてそうだったとしても、人は変わっていくものです。
「自己中心的な期待によってつくり出された相手への固定的なイメージ」と「変化する相手の現実」との乖離が怒りを生み出しているのです。
「信じていたのに!」という怒りがわいたら、まずはやはり、ひと呼吸置くことです。そして、「自分はいったい相手の何を信じていたの?」「それは、自分勝手な期待だったのでは?」ということを自問してみましょう。そして、「自分の中には現実離れしたイメージがある」ということに気づきましょう。
そうすれば、「相手の中にも現実離れしたイメージがある」ということがわかり、その理解は、コミュニケーション力を高めてくれて、人間的にも成長させてくれるでしょう。
●期待しすぎないこと
また、そもそも相手に過度な期待をしないことが重要です。「期待しないようにひたすら自戒する」のではありません。
「期待というものは、しばしば現実から離れる」ということをはっきり認める――。そういうことです。
この認識は、柔軟かつ快適な生き方を実現してくれます。過度な期待にとらわれないからこそ、前向きで、穏やかな人生を創造できるのです。
本当に期待すべきは自分自身
●人に裏切られない一番の方法
期待が大きすぎると、思いどおりにならなかったときの落胆が大きくなるし、思いどおりにしようと執着すると相手との関係はうまくいかなくなります。極端にいえば、「裏切られない一番の方法ははじめから期待しない」ということです。


















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