コスパ・タイパは育児に不要な"セコい価値観" 。子どもにはかすり傷を作る機会を与え、転ぶ練習をさせよう

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岩田:その数日後に長男が「あの塾のお金、もう振り込んじゃった?」と聞くので、「まだだよ」と答えました。そうしたら、「俺やっぱり、日本の大学にはワクワクしない、東大じゃなくて海外の大学に行く」と言い出したんです。

窪田:ワクワクするかどうかを軸にして考えるというのがすばらしいですね。そうした決断力はどうやって身に付けたのでしょうか。

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岩田:「困ったり迷ったりしたらワクワクするほうに進め」ということは、私がずっと言ってきたことでもあります。過去には私も、嫌なことでも向いていないことでも、絶対にやり続けるべきだと思っていた時期もありました。

でもそれよりは、ワクワクする気持ちに従ったほうがよりよい未来が待っていて、なりたい自分になっていけるという体感が増えたからかもしれません。とくに起業してからはこの判断をとても大事にしていて、今もよく言っていますね。

小学生のうちは勉強より外遊びを優先

窪田:お子さんも、親御さんのその姿をよく見ているのでしょうね。「戦略的ほったらかし」というのは、いわば背中で示すということなのだと思います。両親が共に幸せであったりとか、親も努力を続けていたりとか、そういう事実が子どもに影響するのではないでしょうか。書籍では岩田さんの言語化能力にも舌を巻きましたが、背景にある非言語的な態度も子どもに響くのだろうなと感じました。

岩田:とくに小学生のうちは、机に向かわせるよりも外遊びをさせることも心がけていました。私のおすすめは、世田谷区にある「プレーパーク」という公園です。ここは地面がでこぼこしていたり斜面が作られていたり、木々も少し枝が伸びていたりします。

完全に整備された公園と違って、転ばないようにとか枝に引っかからないようにとか、自分の動物的な感覚を研ぎすまして動く必要があるのです。こうした場所で、それはもうクッタクタになるまで、子どもをしこたま遊ばせていました(笑)。

限界を超えることで体力も伸びるし、体力がつけば勉強への集中力も高まります。体を鍛えたことを勉強へのエネルギーにも転換していけたという、この相乗効果も大きかったと思います。

プレーパークでの様子。子どもたちは大きな木や未舗装の地面に気をつけながら遊ぶ(写真:岩田氏提供)
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