市場を支える「信頼」を考えよう--野口悠紀雄×ちきりん白熱対論「数の突破力を教えよう」番外編・その2
野口 両方でしょう。だから、もともとある傾向が加速されるのです。国会で揚げ足取りをやられてクビが飛んだらいやですから、事故の可能性が1%、あるいは100分の1%でもあればギリギリ詰めます。それが彼らのエトスですから。
ちきりん 全体としてはほとんど合っているのに、一個のミスだけで全部を否定するみたいなやり方は考え物ですよね。
野口 全体からみれば1%でしかないことにこだわって、実はもっと大きなことを見逃しているかもしれない。でも、そんな感覚は官僚には全然ない。つまり、彼らには重要性の判断ができないのです。
のぐち・ゆきお
1963年東京大学工学部卒業、大蔵省入省。一橋大学教授などを経て、現在、早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問。著書に『財政危機の構造』『「超」整理法』など多数。
ちきりん
証券会社、外資系企業勤務を経て、早期リタイア。2005年から始めたブログ「Chikirinの日記」が大人気。著書に『自分のアタマで考えよう』『世界を歩いて考えよう』など。
(撮影:梅谷秀司)
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