《ミャンマー軍事クーデター後の惨状》拉致、銃殺、胴体切開による拷問─非道すぎる軍を前に市民が貫いた「非暴力」も無力に…日本の対応は
拡散された動画や画像の中には、軍側から流出したと思われるものもあった。「これから○○地区で撃ちまくるよ。この瞬間を待っていたんだ」と楽しげに話す兵士。必死で逃げ惑う人々の様子を、橋の上からのんびり眺める警官たち。夜のパーティ会場で、制服のままカラオケやダンスを楽しむ警官と兵士たち。
どれも至近距離からの撮影で、内部告発にしては、撮影者が特定されるリスクが高すぎる。なぜこんなものが流出するのか。あるいはわざと流出させて、市民を挑発しているのか。わからない。
インターネット遮断による「深刻な問題」
さらに悪いことには、ついにモバイルインターネットが完全に遮断された。これまでインターネットの遮断は、深夜1時から朝9時までの8時間だった。しかし今日から、スマートフォンでのインターネットは24時間つながらなくなる。私は自宅にWi-Fiがあるので、家では朝9時以降インターネットが使える。しかしミャンマーの一般家庭で、Wi-Fiがある家は非常に限られている。
モバイルインターネット遮断による深刻な問題は、2つある。1つ目は、スマホでの情報共有ができなくなること。今まで人々は「〇〇通りで警官がデモ隊を弾圧している」「○○地区に軍のトラックが集まっている」などという情報を、SNSを使い、リアルタイムで共有・拡散していた。そうしてデモ隊は、できるだけ危険を回避しながら守備に徹してきたのだ。
しかしモバイルインターネットが切られると、こうした情報共有の手段が失われてしまう。
2つ目は、今目の前で起きていることを発信できなくなることだ。路上でデモ隊が武力弾圧されても、今までのように現場からのライブ映像は届かなくなる。
もちろん、動画を録画しておけば、あとでWi-Fiにつながったときに投稿することはできる。しかしミャンマーでは、録画を撮りためておけるような保存容量の大きい高価なスマホを持っている人がまだ少ないため、ライブ配信しか手段がない場合が多いのだという。実際、14日まではフェイスブックを開けばいつも、どこかで誰かがデモの様子を配信していたのだが、15日以降はほとんど見当たらなくなった。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら