《ミャンマー軍事クーデター後の惨状》拉致、銃殺、胴体切開による拷問─非道すぎる軍を前に市民が貫いた「非暴力」も無力に…日本の対応は
さらに悪いことには、日本大使館も、軍側が選んだ人物を公式に「外相」と呼称してしまった。外相は、クーデター前までスーチー氏が務めていたポジションだ。SNSでは、ミャンマー市民から「私たちが選んだ外相ではない」「日本は軍政を認めるのか」と抗議の嵐が吹き荒れた。軍を正統な政府と認めるな、と国際社会に必死に訴え続けていたミャンマー市民の気持ちを思えば、これは無神経な発信だった。
この記事では割愛するが、他にも、日本が「軍寄り」と批判される理由がいくつも存在する。私は外交については門外漢なので、見落としていることもあるだろう。だが私は、この虐殺や人権侵害を看過しようとする日本政府の姿勢については、一国民としてはっきりと異を唱えたいと思う。それが言論の自由を保障された国で生まれた自分の責任だと信じるからだ。
国内でのミャンマー支援の動きに期待
なお、こうした流れに抗うように、日本国内でミャンマー支援の動きが広がっていることも記しておきたい。市民レベルでは、クーデター直後から始まったデモ活動に日本人も合流したほか、いくつもの市民団体が、軍を利するODA(政府開発援助)などへの抗議活動や署名運動、勉強会などを次々に展開した。
2021年3月には食料や医療を支援するクラウドファンディングが立ち上がり、実に1500万円を超える寄付を集めた。政治的には、政府間の公式対話ではないものの、超党派の議員連盟がCRPH(連邦議会代表委員会。ミャンマークーデターの正当性を否定する議員有志による政治組織)と会合を行い、同年6月には衆議院本会議でクーデターの非難決議が可決された。
また5月には入国管理局が、本国の情勢悪化に伴う緊急避難措置としてミャンマー人の在留・就労を認めると決めた。
こうした取り組みが民主化の実現をどれほど後押しするかはまだ未知数だ。しかし彼らの声に耳を傾け、苦難に寄り添い、未来をともに描こうとする日本人の存在は、確かな希望だと思う。
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