では実際にドン・キホーテで、外国人観光客に人気のおみやげを見ていきましょう。ここでは高級時計やブランド品を除いた、「爆買い」のフレーズにふさわしい大量購入されている日常使いのアイテムを検証してみたいと思います。
定番のチョコレートに意外なキッチン用品も
まずはバラマキみやげの定番であるお菓子類。以前の連載記事「出張、旅行のおみやげは現地スーパーで探せ」でもご紹介しましたが、外国人観光客にとっても、やはり人気なのはチョコレート菓子。
特に「キットカット ミニ オトナの甘さ 抹茶」など日本特有の抹茶フレーバーのお菓子は飛ぶように売れています。
日本のスーパーでも新茶シーズンになると、抹茶フレーバーの商品を集めてコーナー化をしたりしますが、外国人観光客が多く訪れるドン・キホーテの店舗では、抹茶フレーバーの菓子コーナーを常設している店舗も多くなっています。
次に日用品を見てみましょう。まずはステンレスボトル。意外に感じる商品のひとつですが、同社の広報によると「中国人の方は冷たいペットボトルの飲料を飲む習慣があまりなく、温かいお茶などを好みます。そのため保温性や気密性の高い日本製のステンレスボトルを求める傾向にあります」とのこと。中国の食習慣から考えると納得の内容です。
同じくキッチン用品ではセラミック包丁も人気です。自宅用には高級包丁、親戚に配るのはセラミック包丁といったように、買い分けしているお客もいるよう。同社のプライベートブランド「情熱価格」のセラミック包丁もよく出ているようです。またバラマキやすいものとして、筆者も愛用している「消せるボールペン」も人気の商品となっています。
中国のSNS等で話題「神薬12」の強さ
インバウンドを語るうえではずせないのが医薬品類です。昨年秋ごろから中国のSNSや口コミで広がった「神薬12」というキーワード。
これは「日本に旅行へ行ったら買うべき12の医薬品」を指しており、目薬や冷却シート、ビタミン剤から湿布までその種類はさまざまです。その売り上げはすさまじく、ドン・キホーテ全店売上高に占めるインバウンド比率が4%であるのに対して、「神薬12」のインバウンド比率は46.3%にもなります。
またこの神薬ではなくても、日本製の医薬品類は品質の高さから、外国人観光客に人気があります。たとえば「オロナインH軟膏」は「娥羅納英H軟膏」という名前で、香港でも販売されていますが、中国人観光客にとって、日本で販売されている「オロナインH軟膏」は商品名や説明文が中国語ではなく日本語で表記されていることから、特にプレミア感を感じ、おみやげ需要につながっているようです。
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