中国人はドンキで何を「爆買い」しているのか 訪日客の意外なおみやげ選び

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医薬品類に続き、化粧品も爆買いされやすい商品です。やはり日本のメーカー品が人気で、特に酵素の入った洗顔パウダーは、現地に比べて安価であることからカゴいっぱいに購入するお客もいるそう。美容ローラーやナノケア対応のドライヤーなど、美容小物家電も人気。小さな子どものいる家庭では、日本製の紙オムツやミルクなどもよく出ています。

これだけの買い物をしたら、荷物がいっぱいになってスーツケースに入らないのでは……と心配になりますが、そこは品揃えの豊富なドン・キホーテ。おみやげを持ち帰るためのキャリーケースもインバウンドの売れ筋商品にしっかりと入っていました。

外国人観光客に対する手厚いサービス

ドン・キホーテがこれだけ多くの外国人観光客から支持されるのには、れっきとした理由があります。同社では2008年から他社に先がけ、訪日外国人観光客向けへのサービスを強化してきました。免税専用の「ウェルカムカウンター」をはじめ、4カ国語対応のコールセンター「ウェルカムデスク」や、訪日観光客向けの専任スタッフ「ウェルカムクルー」を一部店舗に採用。また、国内初となる外貨7通貨(中国人民元、台湾ドル、韓国ウォン、タイバーツ、香港ドル、米国ドル、ユーロ)のレジ精算サービスを全店で導入しています。

今年の2月には「春節」での需要拡大に合わせて、訪日外国人観光客向けの予約サイト「ウェルカム予約サイト(中国語版)」を開設、他にもまとめ買いのサポートとして空港の配送サービスを行うなど、観光客へのきめ細やかなサービスが外国人観光客の心を捉えているのではないでしょうか。

同社の2015年の国慶節期間の免税売上高は昨年対比で3.5倍と大きく伸長しました。免税の手続きをした客数は7日間で4万2000人。免税の客単価を見てみると、国内客単価平均に対し免税平均は約6.3倍、中国人観光客では約10倍にもなります。

2020年の東京オリンピックにあわせ、外国人観光客の増加が見込まれる日本。外国人向けサービスの充実で波に乗る同社の更なる成長が期待できそうです。

石山 真紀 フリーライター・売り場研究家

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いしやま まき / Ishiyama Maki

法政大学卒業後、食品企業で販売の現場に携わる。その後、流通コンサルタント企業へ転身。結婚による退職後、物流業界新聞社、流通業界雑誌社を経て、2008年よりフリー。現在は流通専門誌や弦楽器専門誌などでも取材・執筆・編集に携わるほか、売り場づくりやマーチャンダイジングの研究も行っている。
 

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