「エジソンとイーロン・マスク」の"意外な共通点" 発明王が真に才能を発揮したのは《広報戦略》だった

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だが最高品質とはいえなかった。寿命はおよそ100時間と短く、ひと月にひとつかふたつは買い換えることになった。いや、ひとつかふたつで済めば御の字だった。炭素フィラメントは壊れやすく、また球体のなかで酸素に触れると化学反応を起こし、次第に暗くなる傾向があった。

見習うべきエジソンのPR戦略

そういうわけだから、たちまち発明家や技術者が改良を加えるようになり、1910年代の中盤には、炭素ではなくタングステンのフィラメントが主流になった。

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ならば「トーマス・エジソン=電球」のイメージが脳裏にがっちり焼きついているのはなぜなのか。

答えは単純。エジソンはPR戦略にめっぽう強かった。ことあるごとに発明品と一緒に自分の写真を撮らせたために発明品がペルソナの一部と化し、その延長線上で、自分が発明品のシンボルとなったのだ。

特許を取ったばかりの直流配電システムと電球を組み合わせてまずはメンローパークの町をまるごと煌々と照らし、続いてニューヨーク市の一角を明るくした。人々は街に繰り出し、1個でろうそく16本ぶんの明るさを持ちスイッチひとつで自在につけたり消したりできる電球に目を見張った。リアリティーTVが発明される以前は、「娯楽」の定義がちがったのだ。

要するに、エジソンは元祖イーロン・マスクだったというわけだ。

ケイティー・スポルディング 数学博士

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Katie Spalding

2018年に博士号を取得。大学在学中にBBCの大学対抗クイズ番組『ユニバーシティ・チャレンジ』に2度出演し、「クロスドレッサーだった歴史上の人物」「新世界のサル」のカテゴリーで健闘した。
現在は科学専門サイトIFLScienceで科学系のニュースをユーモラスに紹介しつつ、ハフポストや数学教育専門誌Maths in Schoolsにも寄稿している。

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雨海 弘美 翻訳者

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あまがい ひろみ / Hiromi Amagai

訳書に、ミシェル・ザウナー『Hマートで泣きながら』(集英社クリエイティブ)、『トム・ウェイツが語るトム・ウェイツ アルバム別インタビュー集成』(共訳、うから)、クレア・ノース『ハリー・オーガスト、15回目の人生』(角川文庫)などがある。東京在住。

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