「1日4時間以上の使用で脳が萎縮」スマホ認知症の最も顕著なサインとは?

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それは大げさなことでなくて構いません。英単語の意味を思い出してみる、今日習った内容を頭の中でざっくりたどり直してみる、この前読んだ本や授業で聞いた話の中から「面白かったな」と感じた部分をぼんやりと思い返してみる──それだけでも、脳はしっかりと働き始めます。むしろ、この「思い出そうとする」「自分の言葉で振り返ろうとする」という行為こそ、記憶を定着させ、思考力を鍛えるうえで最も重要なプロセスなのです。

便利な参考書や解説動画に頼れば、短期的には成績が上がるかもしれません。しかし長い目で見ると、「自分で考える」「自分で組み立てる」という経験の差が、学力の差としてじわじわ表面化してきます。スマホ認知症とは、単にスマホを触りすぎた結果として起こる不調ではなく、「自分の頭を使う機会を奪われ続けた脳の末路」だとも言えるでしょう。

だからこそ、これからの学びにおいては、「どれだけ効率よく情報を取り込むか」だけでなく、「どれだけ意識的に立ち止まり、自分の頭で考え直す時間を確保できるか」をセットで考える必要があります。

“スマホ認知症”から子どもたちを守る方法

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スマホや参考書を上手に使いこなしながらも、最後はかならず自分の脳に仕事をさせる習慣を持つこと。それが、情報過多の時代を生きる私たちが“スマホ認知症”から自分自身と子どもたちを守る、いちばんシンプルで、本質的な処方箋なのだと思います。

西岡 壱誠 ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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