「1日4時間以上の使用で脳が萎縮」スマホ認知症の最も顕著なサインとは?

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「情報は確かに脳に入っているにもかかわらず、必要なときに引き出せない」。この、“知っているのに出てこない”状態こそ、認知機能の劣化の最も顕著なサインです。

クローゼットと服に例えるとわかりやすいでしょう。

「脳=クローゼット」「情報=服」だとすると、現代人の脳は、スマホから得られる情報が多すぎて、クローゼットの中が服がぎっしり詰まってしまい、季節物も流行物も、色違いもサイズ違いも、とにかく大量の服が山のように押し込まれた状態になっています。

情報が多すぎて分類が追いつかず、「あの冬のコートはどこ?」「あの服どこにしまった?」と分からなくなる……これが「スマホ認知症」の人が陥っている状況だと言えます。

スマホやSNSの情報は一瞬で入り、視覚・聴覚を刺激し続けます。そのスピードは脳が整理できる限界を超えており、情報を「しまい込む」ことはできても、「必要なときに取り出す」能力が低下していきます。

つまり、大量のインプットに対して、アウトプットが完全には追いつかないのです。これこそ、スマホ認知症が“現代の情報環境そのもの”から生まれている理由です。

実は参考書も「情報過多」になっている

この問題はスマホだけの話ではありません。現代の学習参考書も、まさに「情報過多」の象徴と言えます。

かつての単語帳は、英単語と意味が載っているだけのシンプルなものでした。しかし今は、「類義語・反対語・派生語」「語源・コアイメージ・覚え方」「例文・覚え方・イラスト」などなど、さまざまな情報が1ページに詰め込まれています。

もちろん、これらは「親切設計」として始まったものです。しかし、情報が増えすぎると、学習者はどれが本質なのか判断できず、とりあえず丸暗記するという勉強になりがちです。

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