現状維持と言えば聞こえはいいが、世の中の動きが速い以上、現状維持とは退化や衰退と同意義である。
情報収集したつもりになって満足するだけで、何も行動がないと、気付けば時代遅れになっていた、なんてことになりかねない。
「人生の“ベストモーメント”切り抜きメディア」であるSNSに投稿する自分の姿は本当の自分とは言えないし、そこで目にする他人の姿も同様で、化かしあいの様相を呈していて、本当に大切なものを見失う危険性や、本来自分が持つべき人生観や価値観の形成に影響する恐れすらある。
何故ならば人生とはリアルな日々の営みであり、画面を通じたフィクションの中に自分の人生は見いだせないからだ。
何のために生きているのか、何が大切なのか、そして自分は今何をするべきなのか。
そういったことは画面の向こうからは見えてこないし、画面の向こうの誰かが親切に教えてくれるわけではない。
自分自身を深く理解すると、優先順位が見えてくる
自分自身の人生を切り開いていくためには、当然ではあるが、自分自身を深く理解している必要がある。
自分自身を深く理解することで、自分の中における軸というか、生きるうえでの志やポリシー、進むべき道のようなものが自ずと見えてくるし、自分の置かれた環境を深く理解することで今やるべきことや、反対にやらないべきことや優先順位を下げるべきことも見えてくるものだ。
そしてそういった自分自身の理解を深めようとすると、意図的に1人で深く思考する時間を作ることが大切になってくる。
1人で深く思考する、というのはいわば自分自身との対話の場を設けることだ。
普段そうした時間が取れない、または取っていないという人は、年末が近づく今こそ時間を確保してみるべきだろう。
人生を生きるうえで、仕事をするうえで重要だと思うことは何か、そしてそれは何故か。
人生において、そして職業人として成し遂げたいことは何か、そして現状それはどの程度達成できているのか。
今年一番の成功と失敗は何か、そしてそこから何を学べるか。
今年一番楽しかったこと、悲しかったことなどは何で、そして何故か。
そういったことを振り返り、自分自身の思考パターンや性格と、その背景にある環境などを理解し、さらにそれを来年以降の行動に反映させる。
来年の目標を考えるうえでの基礎作業とも言えるだろう。
仕事を持つ職業人として日々を生きるうえで、本来理解しているべきことは
② その中で仕事をどう位置付けるか、という職業観があり
③ そのうえで、どんな仕事をし、職業人として何を成し遂げたいか、というキャリア上の目標設定があり
④ では職業人として今は何をするべきか、という目先のゴール設定につなげる
といったことであるが、孤独力を通じた自分自身の理解がないと、当然これらも考えられないのだ。


















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