ウエルシアとツルハが経営統合「ドラッグストア戦国時代」に大手同士が手を組み〈巨大チェーン〉が登場した納得事情

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次の図はドラッグストア市場と軽自動車の普及の相関が一目でわかるグラフになっている。ロードサイドを女性ドライバーが軽自動車で走り回るようになって、各地で勃興したドラッグストアは出店を加速してチェーン化し、隣のエリアの同業との縄張り争いの時代に突入したのである。

そして、端的に言えば、ドラッグストアはいわば戦国時代のような状況となり、地域ごとの豪族が隣を併呑しながら大きくなり、県予選、地区予選、全国大会へと歩を進めるように時代は進んでいく。

次の図は先ほどの業界団体のデータによる、協会会員企業数と1企業当たりの店舗数の推移を示す。淘汰による会員数減少と並行して進む企業規模の拡大がわかるだろう。この流れの延長線上に、ウエルシア、ツルハの巨大統合がある、という理解で大筋では間違いはない。

ドラッグストアの売上高ランキング

ここでもう一つ、2003年度と2024年度の業界ランキングを並べた次ページの図表を見ていただくと、ここからもいろんなことがわかってくる。

いくつか列挙してみるが、

①かつての上位企業の多くが今の大手となって再編の中心的存在となっている

②かつての10位以下の郊外型中堅企業はほとんどが大手グループに統合されていて、多くがウエルシアorツルハに属している

③10位以下の都市型チェーンは、主にマツキヨココカラに統合された

④10位以下で単独経営を維持しつつ、成長を維持しているのはフード&ドラッグである

という4点が図表の示す事実である。

次ページ寡占化が進んでいるのに、1位と2位が統合する理由
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