「3C分析」、常識だけど使えない人が多いわけ フレームワークとの正しい付き合い方

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たとえば、今回のリニューアル商品の売り上げの話を例に取ってみると、直感的に思いついた「営業スタッフの説明」といったものは、自社のカテゴリーに入るでしょう。

他方で、競合が似たような商品を出してきている可能性もあるでしょう。もしくは競合がわが社を標的にした過激なキャンペーンなどをやっているかもしれません。こういった可能性は「競合」というカテゴリーに入ります。もちろん、純粋に何らかの理由で市場自体が縮小している、といった可能性も排除できないでしょう。こういったことは「市場・顧客」という枠組みで考えることです。

このように、もし「3C」というフレームワークを活用することができれば、いきなり思い付きに走ることなく、取り巻く環境すべてを、広く見渡すことが可能になるのです。そして、それを見たうえで、最終的にやっぱり「営業担当者の説明」という原因が大きいということがわかったのであれば、そこから深堀りしていけばいいのです。

しかし、こうは書いたものの、現実的には、3Cという言葉の意味だけを知っていても、ほとんど実務では活用することができません。

野球を語るとき「走攻守の3つが大事だよね」と言っても、「まあそうだよね」で会話が終わってしまうようなものです。視点の広がりは担保してくれますが、「3C」というだけでは表面的すぎて、真剣勝負には使えないのです。

そこで、今回のコラムでは、実務で3Cを活用するための、いくつかの押さえるべき代表的なポイントをご紹介したいと思います。

1:分析の視点の「高度」を意識する

分析においては、広い視点で全体を網羅的に見る視点と、その中のある部分をできるだけ具体的に細かく見る視点の双方が必要です。よく「鳥の目と虫の目」というように言われますが、まさに鳥のような高度数百メートルからの視点と、虫のような地上数センチの視点を行き来することが大事になります。

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