現役バリバリだった脳外科医がリハビリ医に転身。「手術も大事、でも手術後のリハビリはもっと大事」

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酒向:個人差やさまざまな環境要因にもよりますが、障害が出たときに、回復される方と後遺症が大きく残る方がいます。そのどちらの場合でも、最大限よくなるように力を尽くす。これがリハビリテーション医療です。ただ、私一人では何もできません。リハビリにはチームが必要なのです。

窪田:そのチームは、どんなメンバーで構成されるのですか。

一流のチームを育て上げることもリハビリ医の仕事

酒向:まずは理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)といったセラピストと呼ばれる、リハビリ訓練を実践する人たちがいます。それから看護師とケアワーカーという、患者さんの生活と病気をサポートする人たちですね。

あとは患者さんのメンタルを支えて、チームを連携させるソーシャルワーカー。この6職種に加えて、さらに栄養科や薬局、検査をしてくれる人たちなども含めた多職種チームを作ります。重要なのが、このチーム全員が一流であり、その総力戦でなければならないということです。

そうでないと、いくら私が「ここまでよくなりますよ」と予測してもそのとおりに結果が出ません。このチームづくりとメンバー育成も私の仕事で、これが結構大変なんです。仕事のうちの半分ぐらいを、この人材育成が占めていると言ってもいいかもしれません。

酒向正春
酒向正春さん。リハビリを行うチームのスタッフと共に(本人提供)

窪田:そうでしょうね。チームの方が酒向先生の求めるレベルに到達して、「これなら任せられるな」と思えるようになるには、何年ぐらいかかるのですか?

酒向:3年目ぐらいで治療の流れがひと通りわかってきて、5年目ぐらいで自分が戦略を考えられるようになってきて、優秀な方であれば8年目ぐらいで結果を出せるパフォーマーになれると思います。

窪田:いやいや、長い道のりですね。

(構成:鈴木絢子)

酒向 正春 医療法人社団健育会 ねりま健育会病院 院長・ライフサポートねりま管理者

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さこう まさはる / Masaharu Sakoh

1961年愛媛県宇和島市生まれ。医学博士。日本リハビリテーション医学会・脳神経外科学会・脳卒中学会・認知症学会専門医。愛媛大学医学部卒業後、同大学脳神経外科教室に入局して1987年に脳神経外科となる。デンマーク国立オーフス大学で脳科学とリハビリテーション医学の連携を学び、2004年に脳リハビリテーション医に転向。同年に初台リハビリテーション病院で脳卒中診療科長を、2012年に世田谷記念病院副院長および回復期リハビリテーションセンター長を歴任。2017年3月から現職に。近年は自治体とも協力し、リハビリや認知症予防にも効果的なまちづくりにも取り組んでいる。近著に『筋肉革命95:何歳からでも実現できる95歳で当たり前に歩いて楽しむ人生を』(日刊現代)がある。

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窪田 良 医師、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO

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くぼた りょう / Ryo Kubota

慶應義塾大学医学部卒業。慶應大医学部客員教授、米NASA HRP研究代表者、米シンクタンクNBR理事などを歴任。虎の門病院勤務を経て米ワシントン大学助教授。2002年創薬ベンチャー・アキュセラを創業。2016年窪田製薬ホールディングスを設立し、本社を日本に移転。アキュセラを完全子会社とし、東証マザーズに再上場。「エミクススタト塩酸塩」においてスターガルト病および糖尿病網膜症への適応を目指し、米FDAからの研究費を獲得し研究開発を進めているほか、在宅医療モニタリングデバイスや、ウェアラブル近視デバイスの研究開発を行っている。

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