結婚どころか今まで恋愛経験は一切ない人も…「年収500万の壁」を突破できない中間層の苦しい現実

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では、実際に既婚者や恋愛経験ありの未婚者はいつまでに「1人目の恋愛」を経験しているでしょうか。

既婚者と恋愛経験あり(今いる場合と過去いた場合あわせて)の未婚者が、最初に恋愛をした年齢がいつかを示したのが以下のグラフです。

これを見ると、高校時代までに恋愛を経験した割合は、男女未既婚で多少のばらつきはありますが、24歳までに恋愛経験をした累積の割合で見ると、男女未既婚ともほぼそのパターンが一緒です。

つまり、結婚した人および恋愛経験のある未婚の場合、ほとんどが「1人目の恋愛」を24歳までには経験している。たとえ、高校卒業まで彼氏・彼女がいなかったとしても、18〜24歳の間に「1人目の恋愛」を経験すれば、多くが最終的には既婚になっているということでもあります。これは、遅くとも24歳までに「1人目の恋愛」を経験するかどうかが、将来の結婚または生涯未婚の分岐点となっているということを示唆します。

「金がなければ恋愛もできない」という問題

ところで、女性は年齢未既婚関係なく24歳までにほぼ約9割が恋愛を経験していますが、男性は、45〜49歳という氷河期世代だけ突出して低く、24歳までの「1人目の恋愛」経験率は既婚者ですら67%と最低になっています。これはその当時、就職ができなかったり、できたとしても満足な給料がもらえなかったりという経済環境を如実に表しているといえます。多分、当時の24歳までの男性は毎日の生活や将来への不安でとても「恋愛などしている余裕がなかった」のでしょう。

ここには、男性に関しては、結婚以前に「金がなければ恋愛もできない」という問題が潜んでいると思います。

というと、「結婚はともかく恋愛は金がなくてもできる」というご意見もあるかもしれません。

では、この24歳までの壁を超えて、かつ、平均初婚年齢帯である25〜34歳で恋愛経験なしの未恋者男性だけを抽出して、その置かれた環境の違いで恋愛ができるかできないかを比較してみます。全体平均との差分で示しています。

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