ネズミがごみを食い荒らし糞が散乱、無数のコバエが顔にぶつかる…「ごみ収集現場」新宿区長がガチ体験した"結果"

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新宿区では、集積所へのごみ排出が困難な独居高齢者や障がい者宅への訪問収集が行われている。この訪問収集は独居高齢者の安否確認も兼ねており、ごみが排出されていなければ福祉担当部署に連絡し、担当者が訪問していくような体制が構築されている。

また、訪問収集は業務委託ではなく、直営の清掃職員が業務を遂行する。これは、今日日本社会では高齢者を狙った特殊詐欺が横行しており、新宿区では、高齢者や障がい者の居住情報は保護されるべきと考えているからである。よって業務委託ではなく、直営職員の管理の下、細やかな配慮により訪問収集が行われている。

訪問収集を希望する高齢者が増えている中で…

訪問収集を希望する高齢者が年々増加している状況の中で、限られた人員でどのように対応しているのか、その現場実態を把握することを目的として、区内の都営住宅の現場に向かった。到着後、向かうべき部屋を確認し、早速訪問収集を行っていった。

考案された効率的な収集ルートを確認
考案された効率的な収集ルートを確認(筆者撮影)
エレベーター
エレベーターで最上階へと向かう(筆者撮影)

筆者は北海道札幌市での訪問収集も体験したが、その際は呼鈴を押して家の中に入り多少の会話をしながらごみを受け取る作業となっていたが、新宿区では特殊詐欺対策もあり、部屋の中には入らず扉の外に出ているごみを収集していく。

指差確認
訪問宅を指さし確認する様子(筆者撮影)

収集箇所が書かれた指示票を確認しながら対象者の部屋へと向かい、ごみが排出されていなければその部屋番号を記録していく。訪問収集は命にも関わるサービスであるため、丁寧・慎重に進められていく。

記録撮影
ごみが出ていない場合は記録していく(筆者撮影)
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