今回吉住区長が体験した「ガチ」現場を2つ紹介する。
1つは、ポリバケツの中に厨芥が袋に入れられず排出される箇所の収集である。マスクなしでは作業ができないような状況の中、あらかじめ用意していたビニール袋を取り出し、バケツをひっくり返してビニール袋に厨芥を移していく。途中で汁が垂れ、吉住区長の服についた。しかし、吉住区長はそれにはまったく動じず、黙々と作業を続けていった。
もう1つは、集合住宅にあるごみボックスで、蓋を開けると同時に中で飛び交っていたコバエが出てくる現場であった。ネズミがごみを食い荒らし、その糞がボックスの中や周辺に散乱しており、マスクなしでは作業ができない、かなり過酷な現場であった。
ネズミがごみを食い荒らし糞が散乱、コバエが顔に…
悪臭が漂うボックスに排出されていたごみを取り出すと、無数のコバエが顔にぶつかってくる。ネズミが破ったごみを持ち上げると中身がバケツ内に落ちて散らかってしまう。こちらもバケツをひっくり返してビニール袋に移していく。吉住区長は何のためらいもなく黙々と作業を進めていった。横で吉住区長の作業風景を見ていると、このような作業を日々繰り返している清掃職員への感謝の思いがにじみ出ているようであった。
この現場は蓋を開けるとネズミが飛び出してくることも珍しくなく、ごみ収集車にごみ袋をパッパッと積み込むのとはまったく相違する作業を体験した。「ガチ」現場の作業を終えた吉住区長は、「これを毎回するのは大変だ」と話した。



















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