その不調、脳疲労ではなく腸疲労!【医師推奨】腸を休めて疲労をリセットする"すごい食事"3選  「納豆」のほかに有効なのは…?

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
③脳と腸の炎症を同時に抑える抗酸化食材

抗酸化物質の摂取は、腸脳相関という観点から、腸内環境と脳機能の両方を整えることが、最新の医学では、明確になっています。

特に以下の食材は、脳の炎症を抑え、腸内環境も整える効果が報告されています。

・ベリー類(ブルーベリー、ラズベリー)
 脳神経を守り、腸内フローラの改善にもつながる。(Joseph et al., J Neurosci, 1999)
・緑茶(カテキン)
 抗酸化・抗炎症作用が強く、悪玉菌の増加も抑える。(Zhou et al., Nutrients, 2020)
・トマト(リコピン)
 全身の炎症を抑え、腸粘膜を保護する。
・カカオ・ココア
 脳の神経可塑性やメンタルの改善に関する研究が多い。
・色の濃い野菜(ほうれん草・にんじんなど)
 抗酸化作用に加えて、腸内細菌の“エサ”にもなる。

腸を休めるだけで“脳の回復スイッチ”が入る

更年期の不調の原因は栄養不足が9割
『更年期の不調の原因は栄養不足が9割』(あさ出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

現代の脳疲労の多くは、実は脳の問題ではなく、『腸疲労=腸由来の脳不調』が根底にあります。グルテンやカゼインなど腸に負担がかかる食事、夜遅い食事、加工食品の多食、早食い、アルコール過多、こうした習慣は腸を疲れさせます。逆にこうした食習慣を控え、腸への負担を減らすことで脳疲労が目に見えて改善するケースは少なくありません。

腸を整えることは、単なる『腸活』ではなく、脳とメンタルを回復する科学的なアプローチなのです。腸が休まり、腸内細菌が育ち、炎症が消えれば、脳の霧(ブレインフォグ)は自然に晴れ、やる気が回復し、気分が安定し、集中力が戻ってきます。それが、「脳疲労リカバリー」の核心です。

梶 尚志 梶の木内科医院院長、医学博士
かじ たかし / Takashi Kaji

1964年、富山県生まれ。富山医科薬科大学(現・富山大学)医学部医学科卒業。総合内科専門医、腎臓専門医として年間約5万人の患者を診察する中で、通常の診察では解決できない「体の不調」に栄養学的なアプローチから治療と生活指導を行う。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事