「こんなに頑張っているのに変われない…」→そう悩む人に知ってほしい《無意識》に関する知識とは
私たちの行動は、人間に本来備わっている機能として、脳や身体機能、意識の力が相互に影響を与え、決めているのだ。無意識が現実になるためには、次の4つのプロセスがある。それが、「無意識」→「感情」→「行動」→「現実」である。それでは一つずつ見ていこう。
【フェーズ①】無意識が脳にフィルターをつくりだす
「人間は、誰もが現実のすべてを見ているわけではない。多くの人は見たいと欲する現実しか見ていないのだ」
これは2000年前にローマ帝国の礎を築いたユリウス・カエサルの言葉だ。
この言葉をもっと正確に言えば、「人は無意識で見るべきものを選び取っている」ということだ。
たとえば、同じ出来事でもある人には希望に見え、別の人には不安に見える。同じ言葉でも、励ましに聞こえる人と、傷つく人がいる。その違いを生み出しているのが、無意識がつくり出すフィルターである。
ここでは、その代表的な2つの仕組みを見ていこう。
私たちの脳は、1秒間に書籍十数冊分にもなる膨大な情報を浴びている。
しかし、それをすべて処理することはできない。だから脳は、「この人にとって重要な情報だけを意識に上げる」という仕組みをつくった。それがRASだ。
「眼鏡を新調した日に、周りの人の眼鏡がやたらと目に入る」
「欲しい車の広告ばかり目につく」
「バックパックを買おうか迷っていたら、街中みんながバックパックを持っている気がする」
こうした現象はすべて、無意識の関心事がRASに反映され、見たいものを優先的に見せている状態で起きている。
実際、人が意識的に処理できている情報は、全体の0.0004%ほど。
残りの99.9996%は無意識が選別した結果、見なかったことにされているのだ。
スキーマとは、過去の経験や学習からつくられた解釈の枠組みである。
とくにセルフスキーマは、「自分をどんな人物だと無意識に認識しているか」を形づくる土台だ。
言い換えれば、私たちは「思い込みフィルター」を通して世界を見ている。



















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