52歳女性に「どうしたらそんなに可愛くいられるの?」「若すぎて脳が混乱」の声殺到…彼女が《コンプレックスだった"白髪"を武器にできた》理由

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姫さん自身も白髪になった当初は、世間の目をいちばんに意識していた。

「染めないとみすぼらしいと言われ、白髪は隠さなくてはいけないものと思って生きてきました。でも今思えば、それは誰かが作ったルールにすぎなかった。なぜ白髪がダメで、染めた髪がいいのか。その根拠を深く考えたことはありませんでした」

現在、姫さんは定期的に美容室でカットとトリートメントを受け、白髪を活かしたスタイリングを楽しんでいる。時にはカラートリートメントでほんのり色味を加えることもある。

現在の姫さんにとって、ヘアは完全に自己表現の手段となった。

「そう思えるようになったのは、世間一般のルールではなく自分がどうしたいかが重要だと気づくことができたから。私の人生は私のもの。他人の評価に振り回される必要はないんです」

姫さん
自分の好きなヘアスタイルにファッションを楽しむ姫さんに、同世代だけでなく若年層からも指示が集まる(写真:姫さんの公式Instagram @h_1515153より)

52歳の今、人生で最も輝いている

52歳、今ようやく人生が始まるの
『52歳、今ようやく人生が始まるの』(KADOKAWA)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

この境地に至るまでには、長い時間がかかった。パニック障害の症状も年々改善し、現在では日常生活に支障をきたすことはほとんどなくなった。

「コンプレックスを乗り越え、白髪の自分が好きだと心から言えるようになった今、毎日を心地よく過ごせるようになりました。

今は、人に見てもらえることも嬉しくて、『今日はどんなふうに見せようかな』と考える時間が、私の楽しみになっています。今日はどんなスタイリングにしようかなって」

姫さんは今後について、こう語る。

「感性が赴くまま、自分らしいヘアスタイルを楽しんでいきたいです。そして、私の発信を見て勇気を持ってくれる方がいる限り、ありのままの自分を伝え続けたいと思います」

姫さん
年齢で「好き」を諦めたくない、と姫さんは言う(写真:姫さんの公式Instagram @h_1515153より)

最近では、ヘアスタイルだけでなく、メイクやファッションについても発信の幅を広げている。エイジングを前向きにとらえ、年齢を重ねることの美しさを伝える姫さんの活動は、多くの女性にとって希望の光となっている。

52歳の今、姫さんは人生で最も輝いて見える。それは、長い苦しみの末に手に入れた、真の自己受容の美しさなのかもしれない。

岡部 のぞみ 『ampule magazine』編集長

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おかべ のぞみ / Nozomi Okabe

女性週刊誌・月刊誌の編集、創刊を経験後、紙媒体だけでなくWEBディレクター、読者コミュニティの企画運営などを担当。現在は、美容特化型イノベーションファーム「ampule(アンプル)」のブランディングマネージャーおよび美容業界向けフリーマガジン『ampule magazine』の編集長をしながら、女性の多様な働き方を発信するサイト「Paranavi(パラナビ)」編集長も務めている

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