けっこう見落としている人が多いのですが、加工食品にはかなり多めの塩分が使われているものが少なくありません。
たとえば、ソーセージ、ハム、ベーコンなどの加工肉、かまぼこ、ちくわ、さつま揚げ、魚肉ソーセージなどの水産加工食品、それに、カップ麺、菓子パン、スナック菓子、おつまみ類など……。減塩を目指すなら、こうした加工食品はあまり食べすぎないよう注意したほうがいいでしょう。
しかも、こうした加工食品には、塩分だけでなく添加物としてリンが多く使われているものが多いのです。腎機能を守っていくには、リンもできるだけ摂取を控えたい成分のひとつ。つまり、加工食品は塩分とリンの両面において「要注意食品」だということ。摂取をゼロにする必要はありませんが、腎機能が気になる人は、買い物の際など普段から気をつけて接していくといいでしょう。
減塩は「慣れた者勝ち」と心得る
それと、減塩を成功させるには、「慣れ」を利用するのがおすすめです。しょっぱいものが好きだった人も、塩分を控えた食事を数週間も続けていると薄味に慣れてくるもの。不思議なもので、舌や脳が「これくらいの(薄い)味が普通だ」と感じるようになってくるんですね。
すなわち、減塩は「慣れた者勝ち」だということ。みなさんも試しにこれまで述べてきた「5つの工夫」を日々の食事で実践してみてください。きっと、1~2週間で薄味に慣れてくるはず。そして、たまに外食で丼ものなどを食べた際にはものすごく濃い味に感じるようになることでしょう。
「減塩」はさまざまな食事療法がある中でも、とりわけ腎臓への改善効果が現われやすいとされています。私はこれまで多くの慢性腎臓病の方々を指導してきているのですが、塩分を減らした食事が定着するとともに高血圧や腎機能の数値が目に見えて改善していく患者さんが少なくありません。
そのため私は、腎機能の低下が気になっている人はもちろん、まださほど低下していない人や健康な人に対しても、高血圧と慢性腎臓病の予防のために減塩生活にシフトすることをおすすめしています。
ですから、みなさんも早めの段階から「5つの工夫」を実践して減塩生活にチャレンジしてみてください。ぜひ、塩分を控えた食事に舌と脳を慣れさせて、腎臓寿命を延ばしていくようにしましょう。
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