約300万円でも売れる「デリカミニ」の実力は? ベンツやボルボからの乗り換えもある軽自動車の概念を変えた軽自動車

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ブレーキを使っての走行安定性を確保するシステムは、すべりやすい路面で走行安定性を高めるとともに、悪路で左右片側の車輪がグリップを失ったときの差動装置としても働くという。

ただし、カーブを曲がっていくとき、最初は慣れが必要だと感じられた。ステアリングホイールを切り込むと、車体のノーズが予想以上の速さで沈みこむ。

アウトドアアクティビティの際、濡れたものなどを載せることを考えて荷室の内張りは樹脂製となる(筆者撮影)

「硬くすることも考えましたが、悪路走破性など、デリカミニには期待される機能があるので、今回の設定がいいと考えました」とは開発者。これがこのクルマの個性なのだ。

耐振動性や静粛性は、あきらかに従来型より向上している。スポット溶接の打点数や接着剤の塗布面積を増やしてボディ剛性を上げるとともに、遮音材の面積を増やした結果だそう。

汚れ物を載せることを考えて荷室のトリムは樹脂製となる(筆者撮影)

ドアやリアのハッチゲートの開閉時の音も、金属同士がぶつかりあったり、ガラスが震えたりするような雑味がなく、バスンッと上質感があるのにも感心。

「“軽”ではなく“デリカミニ”」として開発

メーカーがあげる特徴は下記のとおり。

・アウトドアイメージをさらに高めたスタイリング
・クラストップレベルの室内空間
・12.3インチモニターと軽自動車初の「Google」搭載ナビゲーション
・上質な座り心地を実現したシート
・5つのドライブモード
・カヤバ製ダンパー「Prosmooth」搭載
・3Dアラウンドビューおよびフロント透過ビュー
・衝突被害軽減ブレーキ

トップグレードの「Tプレミアム・デリマルパッケージ」(ターボエンジン)と「Gプレミアム・デリマルパッケージ」(ノンターボ)には上記の装備は標準でそなわる。

「軽という枠内で考えず、作りたいモデルはなにか、とディスカッションを重ねて開発しました。“軽”ではなく“デリカミニ”なのだというのが共通認識です」(開発担当者)

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