「夏は暑いし冬は寒い」ベルーナドームの弱点を凌駕…西武ライオンズの観客数が大幅に増加した理由

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筆者は毎年ベルーナドームにも、西武の準本拠地でもある埼玉県営大宮野球場にも試合を見に行く。ここ2年ほど大宮球場の観客が明らかに増えていた。西武ファンの「基礎数」が増えていることを実感した。

可処分所得と時間があるファン獲得を狙う

8月のベルーナドームは確かに暑かったが、ミストやスプラッシュを面白がるお客がたくさんいたのが印象的だった。9月になって暑さがおさまっても、ミストを浴びながら乾杯をするなど、「暑さ対策」のようなネガティブなイメージではなく、「演出」としてポジティブに受け止めるファンが増えているように思えた。

「まだベルーナドームは満稼働ではありません。でも、それだけを目指すのではなく、稼働を上げるとともに新しいファンを増やしていかないと。狙うべき顧客層は、若い男女、パワーカップルとか、可処分所得がそこそこあって、時間もまだある方など。野球観戦の経験がない方もまだ多いですが、そういう方にもベルーナドームの素晴らしい体験価値をご提供して、ファンを増やしていきたいと思っています。

社長の奥村は常々『我々はサービス業である』と言います。入場ゲートのスタッフがお迎えして、席に着き、試合を見ながらお酒を飲んで、試合後グラウンドに降りて、そしてまた、退場ゲートのスタッフがお見送りするという流れの中で、どこかが滞ったり、不満足を与えてしまうと全体の滞在時間が台無しになってしまう。ホテルでは『チェーンサービス』と言いますが、そういうお客さま目線を常に持ち、これからもより良いサービスを提供していきたいと考えています」

広尾 晃 ライター

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ひろお こう / Kou Hiroo

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイースト・プレス)、『もし、あの野球選手がこうなっていたら~データで読み解くプロ野球「たられば」ワールド~』(オークラ出版)など。

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