「スタッフはシフト制」「球団ごとに動画制作の担当がいるわけではない」…。パ・リーグ人気に火をつけた「パテレ」。切り抜き動画の制作の裏側

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
パテレ
いかにして、パシフィックリーグマーケティング株式会社は“パテレ”人気を作ったのか?(写真:今井康一)
この記事の画像を見る(12枚)
プロ野球パシフィック・リーグ加盟6球団の共同出資でつくられたパシフィックリーグマーケティング株式会社(以下PLM)は、 “パテレ”の愛称がプロ野球ファンの間で定着した「パーソル パ・リーグTV」をはじめ、インターネットでの動画配信を中心にサービスを提供。2024年度パ・リーグ公式戦の観客動員数(約1201万人)は史上最多を更新したが、PLMの貢献も大きいと言える。
同社の代表取締役CEO 新井仁氏と、コミュニケーション本部 本部長と広報部 部長を兼ねる森亜紀子氏に聞く後編では、動画制作の考え方や体制、社風、スポーツ界全体の発展を視野に入れた事業について聞いた。

視聴者の“琴線に触れる”ことが大事

スポーツのチームやリーグなどが運営する公式YouTubeチャンネルとして、日本で初めてチャンネル登録者数100万人を突破(2025年4月時点/147万人)した「パーソル パ・リーグTV 公式YouTubeチャンネル(以下YouTubeチャンネル)」。

プレー中だけではなく、ベンチ内の選手や球場を盛り上げるチアガールなどプレー以外のシーンの切り抜き動画により、プロ野球ファンのコア層はもとより、ライト層にもアプローチしている。

「今は何を基準にコア層、ライト層とするのかが難しくなっています。私は福岡ソフトバンクホークス株式会社(以下ホークス)在籍時にマーケティングを担当していたのですが、当時は球場にシーズン中6回来られる方をコア層としていました。シーズンが約6カ月なので、6回だと月1回。要は野球観戦に充てられる予算って大体それくらいだろうなと。

ただ、近年は当時と違って試合を動画視聴できる環境が整っていますので、球場に足を運ぶ運ばないだけでは測れない部分がでてきています。つまり、より多くのファンにアプローチしていくコンテンツが必要で、そのためには視聴者の“琴線に触れる”ことが大事。弊社の動画制作スタッフはそこを意識してくれています。

次ページ短尺動画はライト層にも人気
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事