「宿5280円」「バス3ドルで空港へ」 24年ぶりのハワイ《50代男ひとり旅》に出かけた"結果"・・・
そもそも、ワイキキとはどんな土地だったのか。ワイキキとはハワイ語で水が湧き出すところという意味である。ワイキキがリゾートになったのは20世紀以降なのだが、当初、旅行者はダウンタウンに宿泊し、わざわざワイキキのビーチまで来ていたという。1901年にモアナ、1927年にロイヤルハワイアンが開業したことは前述したが、ワイキキはリゾートとして大きな課題があった。それは蚊が多かったことだ。
蚊の発生要因はワイキキ全体に広がっていた水田だった。ワイキキの平らな土地にはもともとタロ芋などが植えられていたが、中国系の移民がここに水田を開いたようだ。だが、蚊の発生をおさえるため、ワイキキの内陸部にアラワイ運河をつくり、この運河のために掘った土で水田を埋めたのだった。
米空軍が所有する週末限定公開のビーチへ
2日目はワイキキを離れることにした。ハワイ好きであれば、オアフ島のビーチはワイキキなどよりも断然東海岸だということは共有されているだろう。
筆者も90年代には東海岸のカイルアに何度か来た。カイルアもいまやさまざまな媒体に取り上げられるようになったが、穴場としてその南東にあるワイマナロビーチの情報もたまに見かける。全米ナンバーワンビーチになったことも大きいのだろう。
そのワイマナロの北西に続くのがベロウズビーチだ。ここは空軍の敷地内だが、金曜12時からと土日の日中は一般に開放されている。通常は車でしかアクセスできないこともあり、金曜の昼にきたら視界に人影がようやく確認できるかどうかというほど人が少なかった。波風が強いので遊泳に向くかはともかく、眺めるにはよいビーチだ。一応シャワーとトイレはある。
最初は軍のゲートから1.4マイル(約2.2km)を歩こうとしたが、それよりもワイマナロからビーチ沿いに歩いたほうが早いと方針変更。もちろん何のチェックポイントもないから、いつでも出入りできてしまいそうではある。軍が太っ腹と考えるのか、それともいいところを軍がキープしやがってと考えるのかは人次第だが。
THE BUSならワイキキから3ドルで来られる。なにしろヒマなので、3時間ほど、美しいビーチを眺めてすごした。それだけみれば「楽園」という体なのだが、ベロウズビーチとワイマナロビーチの境には、ホームレスのテントが並んでいた。シャワーとトイレ、飲み水は確保できるし、温暖ということで、ホームレスにとっても条件がよいのだろうか。
実はハワイ州にはホームレスが1万1000人以上いて、面積あたりの人口比では、全米でも最も多い部類に属する。



















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