「お金がかかる」「家族の負担が大きい」は誤解!"在宅医療は無理"という人に専門医が伝えたいこと。制度を使えば"幸せな看取り"が可能な理由
住み慣れた自宅で、安心して最期まで過ごせるように、計画的かつ丁寧に支援が組み立てられます。実際に在宅医療を導入した患者さんの多くが、「家にいられるだけで気持ちが楽になる」「病院よりも落ち着いて過ごせる」といった声を寄せてくれます。
なかには、「介護ベッドは必要ない」「ヘルパーに頼るのは申し訳ない」と遠慮される方もいらっしゃいます。
しかし、実際に介護ベッドを使い始めたり、ヘルパーの支援を受けたりしてみると、「もっと早くお願いすればよかった」と話される方が少なくありません。体の負担が減るだけでなく、ご家族の介護負担も軽減され、笑顔で接する時間が増えるのです。
最期の時間をどのように過ごすかは、人生のなかでもとても大切な選択です。必要な医療や介護のサービスをしっかりと受けることで、痛みや苦しみを和らげ、穏やかな時間を取り戻すことができます。
そこには、お金に代えられない安心感、幸福感、そして心からの満足があります。
人生の終わりに、何を大切にしたいか。残された時間を穏やかに、自分らしく過ごすためにこそ、必要な支援を受けることを選んでほしいと思います。それが、本人にも、支えるご家族にも、後悔のない看取りにつながるのです。
「制度」を使えば家で看取りは可能
「在宅医療をやっています」と言うと、「私たちにはそんなぜいたくな医療を受けることなどできないですよ」と笑って話される方がいます。
医療だけではなくて、訪問看護やヘルパーを入れるときにも、「お金」を心配して、導入を躊躇される場面によく遭遇します。
在宅診療にかかるお金は、ほぼ100%保健診療で賄えます。なので、さまざまな医療処置を家で行っても、深夜に何度往診しても、医療保険の上限の範囲内で治療費は収まります。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら