「安部ごはん料理教室」で最も訴えたいことがこの③です。
だしの素にしても、カンベン調味料にしても「作られた濃い味」です。食べた瞬間は「あっ、おいしい」と思うけど、後口がモワッとして口に残ります。「化学調味料」や「たんぱく加水分解物」のせいです。
かつおや昆布などでとった天然のだしはすっと切れて、いやな後口がありません。
「あとモワ」気になりませんか?
この「あとからモワッとする現象」を私は「あとモワ」と呼んでいます。料理教室で出会った若いお母さんの言葉をお借りしたものです。
私などはカップ麺もレトルトの加工食品も「あとモワ」がきつくておいしいとは思えません。「あとモワ」も気になるし、味が濃く、強すぎて最後まで食べきることが困難です。
でも、多くの人はそうではないようです。「濃い味」「強い味」に慣れてしまうと、舌が麻痺して「あとモワ」も気にならなくなってしまうからです。
しかしそれでは、「野菜の淡白な味」「素材のおいしさ」を味わうことができません。スナック菓子ばかり食べている子どもが野菜嫌いになるのも同じことです。
和食は伝統的に「素材本来の味を味わう料理」です。『安部ごはん』のレシピもすべて素材を生かすためのレシピになっています。
和食のおいしさをいつまでも楽しむためにも、舌を大事にしてほしいのです。そのためにもだしの素に頼るのではなく素材本来の風味を壊さない調理をしていただきたいと考えます。
特にお子さんのいる家庭ではなおさら、子どもの舌を壊さず、しっかりした味覚を育てていただきたいと思います。



















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