わが子が失敗した時、「絶対言ってはいけない言葉」と、失敗を最強の武器に変える「声かけ」

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条件2:振り返りと言語化をする

また、失敗したさいに「振り返りと言語化」をしないと意味がありません。

同じ失敗を何度も繰り返しているだけでは経験知にならず、単に本人がつらいだけです。

・テストの点数が悪かった→出題頻度が低いところに勉強時間を使ったからだ
・部活が合わなかった→性格的に団体競技が向いていないからだ

このように言語化することで、次からは勉強時間の配分を変えたり、自分に合った競技を選択することができるようになります。

仕事でも同様に、「なぜ提案が却下されたのか」「なぜ商品がヒットしなかったのか」といった失敗を振り返り、言語化して経験知にしていくことで、次に成功する確率が高まっていきます。

この「目的設定」と「振り返り&言語化」のサイクルが、失敗を経験知に変えるための必須セットと言えます。

失敗ばかりする子供への「最強の声かけ」

では、失敗ばかりする子供にどんな声をかけるべきでしょうか? それは失敗を避けさせることではありません。

失敗したことを責めず、次に成功することだけを問いかけるのです。

「そっか、今回はダメだったか。OK、OK。ナイスチャレンジ。じゃあもし、もう一回だけ同じことをやるとしたら、変えるのはたった1個だけ。どこにする?

このように問いかけ続けることで、子供は「失敗」というネガティブな側面よりも「次に上手くやるにはどうするか」というポジティブな側面に目を向けることができます。この思考習慣こそが、AI時代に失敗を積み重ね、経験知に変えていける子供を育てるのです。

「うちの子、失敗ばかりで…」と嘆く必要はありません。むしろ、失敗をたくさん経験している子こそ、AI時代に最も価値のある人材になります。

大切なのは、失敗を経験知に変える習慣を身につけられるようにする、大人の声かけです。

失敗=悪ではなく、失敗=検証だと理解するのです。

この視点こそが、失敗を恐れず学びに変えて、経験知というAI時代の“最強の武器”をもつ子供を育てるのです。

三浦 慶介 株式会社グロースドライバー代表取締役社長

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みうら けいすけ / Keisuke Miura

1983年生まれ。一橋大学法学部卒業。サイバーエージェント、リヴァンプ、グロース上場企業スパイダープラスのCMOを経て2025年に独立。ゲーム・小売・飲食・教育・建設Techなど幅広い業界で事業成長を牽引。会員数150万を超えるヒットゲームの開発、数百万人が利用するCRMアプリの企画・開発、年間数十億円を運用するマーケティングチームの内製化、1年で生産性を160%改善する営業改革など、業種・業界を問わない事業成果を実現。現在は「AI時代の人材育成×事業戦略」を専門に、事業成長の伴走支援と知見の体系化に取り組む。著書に『AI時代に仕事と呼べるもの』(東洋経済新報社)がある。

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