わが子が失敗した時、「絶対言ってはいけない言葉」と、失敗を最強の武器に変える「声かけ」
②AI時代に必要なのは、経験知である
そしてAI時代に“最強の武器”となるのが、まさに経験知なのです。
なぜ経験知が重要なのか?
それは、AIがすべての知識をもっているわけではないし、またAIが知見をもっていても、人間がそれを引き出せなければ意味がないからです。
例えば「テストで良い点をとる方法を教えて」とAIに聞いても、ほとんど意味がある回答は返ってきません。
「たくさん勉強しましょう」「直前に詰め込まず戦略的に勉強しましょう」などと回答されても、言われたとおりにやって良い点が取れるなら、誰も苦労しません。
大事なのは、何をどうすれば今より効率的に成績が上がるかの試行錯誤であり、そうして身についた自分なりの勉強方法こそが経験知です。
仕事でも同様です。「このプロジェクトを成功させる秘訣を教えて」などとAIに聞いても、ろくな答えは返ってきません。その秘訣を自分で身につけたうえで、AIを使って効率化するという順番でないと意味がないのです。
「失敗」を「経験知」に変える2つの条件
もちろん、ただ失敗することに意味はありません。失敗を経験知に変えてこそ、つらい思いに見合うというものです。ここからは、失敗を経験知に変えるためのポイントを紹介します。
そもそも、取り組む際に目的を決めていなければ、意味ある失敗になりません。
科学の実験と同じで、「この結果を得よう」という思いで行動したからこそ失敗から学べるわけです。何も考えずになんとなく動いても、意味のない、学びのない失敗になります。
例えば「なんとなく部活に入る → つらくて辞める → 部活ってつらいもんだ、と結論づける」というサイクルには、何の学びもありません。単に自分の可能性を狭めているだけに終わります。
仕事でいえば「なんでその提案内容にしたの?」と聞かれて「とりあえず何か提案しなきゃいけないと思ったからです」と答えるようなものです。提案が却下されても、そもそもの仕事の目的がないので、何も学びが残りません。



















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