わが子が失敗した時、「絶対言ってはいけない言葉」と、失敗を最強の武器に変える「声かけ」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

②AI時代に必要なのは、経験知である

そしてAI時代に“最強の武器”となるのが、まさに経験知なのです。

なぜ経験知が重要なのか?

それは、AIがすべての知識をもっているわけではないし、またAIが知見をもっていても、人間がそれを引き出せなければ意味がないからです。

例えば「テストで良い点をとる方法を教えて」とAIに聞いても、ほとんど意味がある回答は返ってきません。

「たくさん勉強しましょう」「直前に詰め込まず戦略的に勉強しましょう」などと回答されても、言われたとおりにやって良い点が取れるなら、誰も苦労しません。

大事なのは、何をどうすれば今より効率的に成績が上がるかの試行錯誤であり、そうして身についた自分なりの勉強方法こそが経験知です。

仕事でも同様です。「このプロジェクトを成功させる秘訣を教えて」などとAIに聞いても、ろくな答えは返ってきません。その秘訣を自分で身につけたうえで、AIを使って効率化するという順番でないと意味がないのです。

「失敗」を「経験知」に変える2つの条件

もちろん、ただ失敗することに意味はありません。失敗を経験知に変えてこそ、つらい思いに見合うというものです。ここからは、失敗を経験知に変えるためのポイントを紹介します。

条件1:目的を決めてから行動する

そもそも、取り組む際に目的を決めていなければ、意味ある失敗になりません。

科学の実験と同じで、「この結果を得よう」という思いで行動したからこそ失敗から学べるわけです。何も考えずになんとなく動いても、意味のない、学びのない失敗になります。

例えば「なんとなく部活に入る → つらくて辞める → 部活ってつらいもんだ、と結論づける」というサイクルには、何の学びもありません。単に自分の可能性を狭めているだけに終わります。

仕事でいえば「なんでその提案内容にしたの?」と聞かれて「とりあえず何か提案しなきゃいけないと思ったからです」と答えるようなものです。提案が却下されても、そもそもの仕事の目的がないので、何も学びが残りません。

次ページ失敗を恐れず、学びに変える視点
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事