全自動トイレに介護用品・・・猫ファーストのケア製品の進化 「猫に"なりきり"商品開発」代表の本気がすごい会社

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主力商品は6万円代だが、昨今の全自動トイレ市場の活況を受け、メーカーが攻勢に出た。11月発売の「OPEN-X」はより価格を下げての販売に。実際の販売価格はセール等によって変わるが、11月中旬時点では2万9800円にて販売されている。オープンタイプで、トイレ記録も管理できる。

機能が進化し、価格も安くなってきた全自動トイレ。猫の性格や、飼い主それぞれの事情にもよるが、猫の飼い主として気になるのが、猫の気持ちや健康に寄り添った商品なのかどうかだ。今回、キャットリンク社が販売価格を下げた点は猫にとって機能面で満足度が下がるものでないか心配だが、オーエフティーによればこれは会社が価格面で市場に勝負をかけてきたためとのことで、品質や機能面の低下ではないという。

返品も含む丁寧なサポート、細かいブラッシュアップで、猫にとっての使いやすさにもつながる、という意味で期待したい。

岩手県にある猫のためのものづくり企業

猫ケア用品の2つ目として取り上げるのが、岩手県にある猫のためのものづくり企業、クロス・クローバー・ジャパンだ。

もふもふマスクを着けて爪を切っている(写真:クロス・クローバー・ジャパン)

代表的な商品を見てみよう。「もふもふマスク」は爪切りのときに使う商品。鼻と口を残して顔をすっぽり覆うもので、包まれる安心感から、暴れる猫が大人しくなって爪を切らせてくれるという。2015年1月に販売し、累計4万枚が売れた。2950円で8サイズある。

エリザベスカラーの使用感テストに協力する愛猫のあんこちゃん(写真:クロス・クローバー・ジャパン)

エリザベスカラーは2011年に発売し、累計7万枚。4800円~(サイズによって異なる)で、4タイプ・7サイズ。セミオーダーにも応じる。

そのほか、猫が食べやすい形状の食器や食器台、トイレ、化学物質無添加の猫砂など。ECサイト「nekozuki」には、18カテゴリー48商品が並ぶ。

非常にユニークなのが商品開発の手法だ。

開発中の猫用品を人間サイズで製作し、代表取締役の太野由佳子氏自ら「猫になったつもり」で使用感をテストするのだという。

「猫になったつもり」で使用感をテスト中(写真:クロス・クローバー・ジャパン)

太野氏の愛猫、3匹の猫社員もモニターとして商品開発に参加する。完成までに多いときで100回以上試作を繰り返すほか、発売後もユーザーの意見を受けて改良を続けるそうだ。

「猫になったつもり」で使用感をテスト(写真:クロス・クローバー・ジャパン)
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