プロジェクトマネージャー(PM)任命はハズレくじ?"やりたくない"背景と実践すべき3つのこと

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2つ目は、PM自身が自分の得意、不得意領域をチームに対して明らかにして、「自分はここが苦手だから手伝ってもらいたい」とオープンな姿勢を示すことだ。

PMだからといってすべて詳しいはずはないし、詳しいフリをするべきでもない。PMは自分の得意、不得意をチームに対して明らかにして、「自分はここが苦手だから手伝ってもらいたい」とオープンな姿勢を示し続けることが肝心だろう。

もっと言えば、「感情的になりやすい」とか「すぐ早口になる」といった弱点となる個性まで伝えておくといい。それによってPMの短所が表出した際にも「まあ、弱点って言ってたしな」とメンバーが大目に見てくれることもある。お互いに弱点がある者同士が「共に頑張っていくチーム」という関係性が育ちやすくなる。

3つ目に重要なのは、意見は広く取り入れるが、最終的には裁量権を持つPMが方針を決定すること。よくある話だが、メンバーの意見を採用してプロジェクトがうまく行かなかった際に「これは〇〇さんの意見だったよね」とPMがメンバーに責任を押し付けることがある。こうした責任転嫁はもちろん完全NGだ。

意見はメンバーと出し合うが、全体の戦略を踏まえてどの意見を採用するのか最終判断を行うのはPMだ。その責任から逃げてしまったらチームメンバーからの信頼も得られず、「共に頑張っていくチーム」が成立することもない。

PMがつらい理由「何が正解かわからない」

この3つのポイントを押さえて意識の環境整備をすることで、「PMに能力がないからプロジェクトがうまくいかなかった」といったPM個人に対する不平不満は出にくくなり、PMが重責から辞める事態も減らせるだろう。

PMになってつらい思いをする大きな理由として「今までのプレーヤーと役割が違い、何が正解かわからない(何をしたらいいのかわからない)」という声をよく聞く。PMを補佐するポジションを経験してからPMに昇格したのならまだしも、いきなりPMになった人からしたら「明日からPMだからよろしく!」という、丸投げ状態での役割変更は確かにしんどいだろう。

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